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実践!ゲーミフィケーション 第3回 会議を活性化させる『ゲームストーミング』とは?

テクノロジー 井上 明人 2013年09月20日

<前回のあらすじ>

 人事システム改善プロジェクトを任され、そのための斬新なアイデアを求めて、ゲーミフィケーションの世界で有名なスミスを訪ねた人事部課長の木山と若手社員の井島。前回は、ゲーミフィケーションの具体例と、それを職場に適用する難しさについて説明を受けた。ただし、スミスによれば、企業内でゲーミフィケーションを活かす方法もあるという。

会議に活かす『ゲームストーミング』


  • スミス:

    人事制度全体にゲーミフィケーションを導入すると、それは「好きな時に参加できる気軽なゲーム」ではなく、「強制的なストレスフルな成果主義」になってしまいます。
    たとえば、一つは、人単位の評価にしないで、部署全体での評価にしましょう、というやり方が一つですね。あと、ネガティヴ・フィードバックを与えるのではなくて、ポジティヴなフィードバックだけをなるべく可視化するようにすることも重要ですね。


  • 木山:

    たしかに、モチベーションを下げないことに気をつかうとなると、ポジティヴなフィードバックが重要になるのはわかる気はします。


  • スミス:

    はい。もちろん、意味もなく褒めすぎても、張り合いがなくなってしまいますので、あんまりわけのわからない褒め方とかはしないほうがいいですが。


  • 木山:

    褒める側の怯えが出ると、確かに見破られますね。


  • スミス:

    アジャイル開発と呼ばれるようなソフトウェア工学の一分野で、そういったノウハウが非常に発達しているのですが、なるべくチーム全体がアクティブに、楽しく開発しながら、かつプロジェクトのリスクを減らしていくような洗練された開発手法が出てきています。そして、アジャイル開発のサポートツールは、多くの場合ゲーミフィケーションツールと呼ばれる状況がありますね。
    あまり、難しいものではなく、たとえば会議のやり方一つとってもいろいろな手法があったりします。


  • 木山:

    おお、たとえば、いまこの場でも、何かできたりするんですか?


  • スミス:

    できますよ。たとえば、今は木山さんと私が主にしゃべっている状況で、井島さんはもしかするとちょっと退屈になってしまうかもしれない状況ですよね。井島さんの資質というよりも、立場的に発言しづらい人が増えてくる会議だと、どうしても退屈な会議というのは増えてしまいます。
    会議のはじまる前であれば、まず会議の参加者数そのものを減らしてやるということができますね。


  • 木山:

    井島、いま退屈か…?


  • 井島:

    …あ、いえ…


  • 木山:

    退屈そうだな(笑)。スミスさん、会議の人数が多いというのは、日本の大企業の悩ましい問題ですね。参加者を減らせない場合はどうすればいいですか。


  • スミス:

    会議の最中であれば、途中で退屈になりそうな人にはあらかじめ役割を与えてやるということもできます。例えば、いま、話していることを議事録にとってもらって、議事録をとっているPCの中身をプロジェクターに投影してみんなで見ながら、議論をしてみる。
    それで、議事録の重要なところに太字を引いたり、議事録の魅せ方をリアルタイムで工夫しながら、議事録係をやってみると、議事録をとること自体に工夫のしがいのある役割が生まれますね。
    または、ブレストのやり方などでも、本当に沢山の手法があるのですが、これは『ゲームストーミング』という、会議の方法にゲームの要素を加えるアイデア集のような本があるので、ぜひご興味があれば、読んでいただければ、と思います。

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コラムニスト・プロフィール

井上 明人いのうえ あきと

現在、国際大学GLOCOM客員研究員。2005年慶應義塾大学院 政策・メディア研究科修士課程修了。2005年より同SFC研究所訪問研究員。2006年より国際大学GLOCOM研究員。2007 ...

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