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実践!ゲーミフィケーション 第2回 AKBの人気投票を会社に持ち込めない2つの理由

テクノロジー 井上 明人 2013年08月23日

<前回のあらすじ>

 人事システム改善プロジェクトを任され、そのための斬新なアイデアを求めて、ゲーミフィケーションの世界で有名なスミスを訪ねた人事部課長の木山と若手社員の井島。前回は、スミスにいまなぜゲーム感覚で物事に取り組む「ゲーミフィケーション」に注目が集まっているのか、またその具体的な事例について解説を受けた。

IT投資だけでは容易に効果は上がらない


  • スミス:

    一つの明確な結論は、ツールだけ導入しても意味はないということです。実際、これはゲーミフィケーションに限ったことではないのですが、単に社内システムにIT投資をしても、投資効果はなかなか簡単には見込めないことは研究結果として出ているんですね。一番有名なのはブリョンジョルフソン(E.Brynjolfsson)の1990年代の研究ですが、IT投資に加えて、社内システムの変更や、社員のITリテラシー教育といった組織的対応を多面的に展開していかないと、ITだけ投資しても生産性の向上につながらない、というのはデータが出ています。(下図参照)


  • 木山:

    やっぱりそうなんですか。モノだけ入れてもダメですよねえ。モノだけ入れて済めば、一番ラクではあるんですけれども、そんな簡単にものごとが進むと思うなよ、ということはいつも部下に言っているのですが、心強いデータですね。


  • スミス:

    おっしゃる通りでして、ゲーミフィケーションのサービスなども、入れただけで機能するというのは、まだそんなに聞かないですね。事業所の戦略やスタッフの資質との相性、使い方についての理解とかいった問題はどうしても出てきますね。
    ただ、ブリョンジョルフソンのデータは、ツールだけ入れても効果がないことを示しているわけですが、逆に言えば、社内の評価制度やリテラシー教育、決済方式の変更など、他の制度設計も連動して変化させれば、IT投資による生産性の向上は見込めるという結論でもあります。


  • 木山:

    なるほど。ただ、そこまでやるんだ!ということを社内に意思決定として持ち込もうとすると、なかなか一筋縄にはいかないところがありまして…。


  • スミス:

    よくわかります。全社的な意思決定となると、簡単にはできないですよね。

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コラムニスト・プロフィール

井上 明人いのうえ あきと

現在、国際大学GLOCOM客員研究員。2005年慶應義塾大学院 政策・メディア研究科修士課程修了。2005年より同SFC研究所訪問研究員。2006年より国際大学GLOCOM研究員。2007 ...

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