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「できる人材活用」入門 第6回 会社がヒトを育て、人がカイシャを育てる~離職率の高い会社・低い会社~

経営・戦略 WISDOM編集部 2006年12月11日

 求職者にとって「離職率」は企業選びのポイントの1つである。確かに、求職者にとっては、離職率が低いほど、良い企業という印象を受けるはずだ。では、離職率が上昇していく主な原因について、ヴェディオール・キャリアの秋元利浩氏は、「採用時のミスマッチとモチベーションの低下が、離職率が上がる原因」と指摘する。デキる人をつなぎとめておく武器として、オカネと企業ブランドの価値が下がりつつある昨今、企業としてヒトをつなぎとめておくにはどのようにすればよいのだろうか。また、ヒトの力で成長し続ける企業を作るために、採用担当者として、何ができるのだろうか。

情報の共有が離職率の上昇を防ぐ

 最近は、景気回復に伴う売手市場の中で、人材獲得のため、企業が給与を競って上げてくる傾向があり、これに起因したミスマッチングが離職の引き金になるケースが増えています。こうしたことは業種、職種問わず起こりえることですが、特に女性採用の際に目に付きます。


 例えば、前職の実質年収が350万円、残業を含むと420万円だったとします。この場合、源泉徴収票で見ると確かに年収は420万円なので、求職者は年収420万円と申告し、企業も420万円で雇います。転職先では420万円+残業ですから、実質的な年収アップですが、実際に採用してみると420万円に値するスペックがない。その結果、同等以上のスペックを持っているのに、その人よりも年収が低い社員の嫉妬や人間関係の軋轢を生み、最終的には、転職したにもかかわらず退職に追い込まれるようなケースがしばしば見られます。ですから、採用に当たっては、求職者が申告してきた年収に残業代が含まれるのかなど、「年収」を正確に定義しておくことが必要です。


 このような事態が起こるもう1つの要因として、人事と現場で求める人材のスペックを共有できていない場合があります。ある程度大きい会社では、求人の際に複数の人や部署の決裁が必要になるため、それが最終的に採用の窓口になる人事担当者に下りてくるときには、現場が求めるスペックと人事担当者の認識に"伝言ゲーム"ならではのズレが生じているわけです。そして、人事担当者はその状態のまま求人情報を人材紹介会社に流し、人材紹介会社は、不確定要素の多い求人票に基づいて、それに合った人材を一生懸命探すことになるわけです。

モチベーション維持に必要なコミュニケーション

 こうした現場と人事の認識のズレは、確実に早期離職の一因になります。そうならないためには、人事担当者は、人材紹介会社に求人情報を流す前に、一度現場の担当者からヒアリングをすべきなのです。また、採用を人事の仕事と決め付ける現場にも問題があります。人事が音頭をとって、両者が十分にコミュニケ-ションをとれる環境を作ることが大切です。


 求めるスペックが固まったら、求職者とも十分にコミュニケーションをとり、企業として求める姿を理解してもらうことが重要です。早期離職を防ぐためには、入社時に、向こう半年~1年間のジョブ・ディスクリプション(職務記述書)を明確にすること、そしてそれを達成した場合の評価方法についても示すことが必要だと思います。


 ただ、ベンチャー企業の場合、評価制度はおろか、給与体系もしっかりしていないところが少なくありません。代わりに「将来のビジョン」といったものを見せ、制度などで未熟な部分を補ってあげることで、モチベーション向上、ひいては離職率の低下につなげることができると思います。

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