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今からでも間に合う!やり直し英語レッスン 第4回 日本人が間違えやすいビジネス英語~ビジネス・シーンで失礼なことをしないために!~

スキル・キャリア 伊東 裕子 2014年12月26日

学校で学んできた英語をそのままビジネス・シーンで使おうとすると、外国人の同僚が「ん?」と不思議な顔をしたりすることがある。それは、文法的には正しいが、その場面にはそぐわない表現だったり、場合によっては失礼な言い方だったりするせいだ。ここでは、日本人が間違えやすいビジネス英語の例を挙げ、TPOに合わせた正しい話し方を覚えていこう。

(1)~してください

会議中、人数分の資料が足りないと気づいたあなた。そばにいた同僚にコピーをお願いすることにした。


Photocopy this document, please.
この書類をコピーしてきてください

頼まれた同僚は少しムッとした顔をしながら立ちあがり、コピー機へと向かっていった。なぜ?


pleaseは敬語ではない!

「丁寧な英語を話したい時にはplease」と学校で習った人も多いはず。しかし、pleaseをつけた上の文章には「命令形+やや丁寧に言った」程度のニュアンスしかない。話している相手に敬意を払いたい場合にpleaseを使ってしまうと、「やってきてくれたまえ」という感じでやや上から目線になってしまうので要注意。同僚は「上司でもないあなたに何故そんな言い方をされなくちゃいけないの?」とムッとしていたのだ。


正しいビジネス英語はコレ!

Could you please photocopy this document?

この書類をコピーしてきてくださいませんか?

Would you photocopy this document, please?

この書類をコピーしてくださいませんでしょうか?

Do you mind if I asked you to photocopy this document?

この書類のコピーをお願いしてもいいでしょうか?


英語の敬語として覚えておくと便利なのは、「Could you~?」「Would you~?」「Do you mind if~?」の3つの表現。「命令形+please」と異なり、「~してくださいますか?」と相手に敬意を払う姿勢を表している。Do you mind if~? は直訳すると「~することを気にしますか」という意味の疑問文が転じて、「~していただけませんか」という意味になり、お願いの疑問文としてよく使われる。また、Can you~? Will you~?ではないところにも注目。基本的に過去形の方が丁寧な印象を与えるので覚えておこう。これらの表現にpleaseを付け加えるのも効果的。


メールなど文章を書く際には、

I’d appreciate it if you could work on that.

その仕事をやっていただけるとありがたいです。

I’d be grateful if you could work on that.

その仕事をやっていただけましたら幸いです。


「~していただければ幸いです」を意味するI’d appreciate it if~、I’d be grateful if~を使いこなそう。こちらも仮定の過去形を使うのが一般的なので、時制に注意しよう。

(2)お願いします

上司と2人で打ち合わせ中。なかなか良いアイデアが出て来ず困っているあなたに助け船を出そうと、上司がこう聞いてきた。


上司:Can I share my idea with you?
アイデアがあるんだけど、話してもいいかな?

それに対してあなたは

あなた:That’s OK.
OKです

と言ってしまい、上司は悲しそうな顔をしてしまった。なぜ?


That's OK.は「お願いします」という意味ではない!

日本語で「OKです」というと、「良い、正解、それでうまくいく」などを意味するが、これは和製英語のOKの意味。英語OKの本来の意味は「まあまあ、大丈夫」となり、特別良いことを意味するわけではない。また、I’m sorry. (ごめんなさい)に対してThat’s OK. (気にしないで、大丈夫)と言われることが多いように、That's OK.という表現には「別にいい、構わない」という打ち消しの意味が含まれる。ここでは、上司の「アイデアがあるんだけど…」という申し出に対して、部下のあなたが「結構です」と断った流れになり、とても失礼な態度を取ってしまっているのだ。


正しいビジネス英語はコレ!

I’d love to hear it.

是非お願いします。

Yes, please!

はい、お願いします!

Thank you! I'm running out of ideas.

ありがとうございます。もうあまり思いつかないので。


I would like to~(~したい)をさらに「是非~したいです!」と強調して言いたいのであれば、動詞をloveに置き換えて言うと効果的。また、Yes, please!のように、「ぜひ聞きたい」という気持ちを前面に押し出して言えば、良い印象を持ってもらえるだろう。Thank you!と感謝の気持ちを伝えるのも効果的。I’m running out of ideas.のように、具体的に自分の感情を伝えれば、上司とのコミュニケーションも取りやすい。また、「どうぞ」と言おうとして、Go ahead.などを使うのはNG。Go ahead(どうぞ)は、上司が部下に、または同僚同士で言う表現であり、部下が上司に使うと失礼にあたる表現。当然、Please go ahead.のようにpleaseを使っても同じくぶしつけになってしまう。


こちらから上司に意見を聞きたい時には、

I am wondering if you could share your ideas with me.

ご意見を伺えればと思っているのですが。

Would you like to add anything?

何か付け加えた方が良いことはあるでしょうか?


I am wondering if~(~ではないかと思っているのですが)は、相手の様子をうかがったり意見を聞きたい際によく使われる丁寧な表現。基本的に、直接的な表現よりも、このように婉曲的な表現のほうが敬語として聞こえやすいという点を覚えておこう。Would you like to~?(~されたいですか?)を使って「自分の意見に何かもし付け加えたければ…」と聞いてみるのもいい。

(3)お早めに

会議のための書類を準備しているあなた。締め切りまでもうあまり時間がない。あとは、上司からファイルを送ってもらって書類を完成させればいいだけなので、上司に送付をお願いすることにした。


あなた:Could you send me the file ASAP?
出来る限り早くファイルを送っていただけますか?

きちんと丁寧な表現を使ってお願いしたつもりなのに、上司はなんだかイラッとした顔できちんと返事をしてくれなかった。なぜ?


「ASAP」は目上の人に使っちゃダメ!

ASAPはas soon as possibleの略語で、「出来る限り早く」を意味する。実はこれはとてもカジュアルな表現で、目上の人に使うとかなり失礼にあたってしまうので、注意しよう。こう言われた相手は「自分の都合も聞いてもらえずとにかく急かされている」という印象を持ちかねない。たとえas soon as possibleと言ったとしてもやはりカジュアル。友人同士や部下に対してだけ使うようにしよう。もちろん、自分が上司に対して「急いでやります」と言う際には、I’ll work on that ASAP.と言ってOK。 right away(すぐに)を使って、I’ll do it right away.と言ってもいい。


正しいビジネス英語はコレ!

Could you please send me the file at your earliest convenience?

出来るだけお早めにファイルを送っていただけますか?

Would you please let me know when you’ll be sending me the file?

いつファイルを送っていただけるか教えていただけますか?


convenienceは「便利、好都合」という意味の名詞。at your earliest convenienceは直訳すると「あなたにとってもっとも早い都合のよい時に」となり、ASAPに比べると、相手の都合を尊重していることが伝わる表現だ。こう言われたら上司は快く急いで送付してくれるだろう。また、let (人) know((人)に知らせる)という表現は、tell(人)に比べて敬語で使われることが多い。こちらもやんわりと相手を急かしたり、情報を知らせてもらうようにしたりする場合によく使われる表現なので、併せて覚えておこう。


さらに丁寧に話しかけたい時には、

I’m sorry to trouble you, but could you please send me the file by Monday?

お手数をおかけして恐縮ですが、月曜日までにファイルを送っていただけませんか?

It'd be great if you could send me the file today. Thank you.

今日ファイルをお送りいただけると助かります。ありがとうございます。


「お手数をおかけして」「ご面倒をおかけして」と言いたい場合には、I’m sorry to trouble you、または、I’m sorry to bother you, と最初に断ってからお願いをすれば、相手を気遣っている気持ちが伝わりやすい。また、it’d be great if~は「~だと素晴らしい」という意味の表現。こうした形でお願いをして、先にThank you.とお礼を伝えておくのも、ネイティブらしい自然な会話。こちらも、仮定の過去形を使うので、時制には注意しよう。



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  • naoさん

    実際にEnglish Nativeの人たちと話す機会が無いと経験できない内容なので、とても参考になります。
    有り難うございます。

    2015年01月05日 18:49

  • 興坪さん

    爺にはわかりやすくていいですね。

    2015年01月05日 10:53

  • あき39さん

    新鮮な感じがします

    2015年01月05日 09:32

  • Naoさん

    普段からEnglish speaking peopleと会話する機会が有る方々は色々気づくchanceが有ると思いますが、そうでない私の場合は、このような文法的な話ではなくcalturalな解説が有り難いです。

    2014年12月31日 10:06

コラムニスト・プロフィール

伊東 裕子いとう ゆうこ

1972年愛媛県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社アルクにて月刊誌『English Journal』の編集に携わった後、フルブライト奨学生としてボストン大学院プリント・ジャーナリズム学科修 ...

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