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ビジネスツール 朝茶漬け 第5回 ロジックツリー (2)WHYツリー

スキル・キャリア wisdom_info 2006年09月01日

ロジックツリー第2弾!
ロジックツリーとは、あるテーマを具体的なレベルまで掘り下げ、効果的に物事を考えるためのツールです。
テーマに関する要素をツリー状に展開しながら分析していくため、このように名付けられ、目的により「WHATツリー」「WHYツリー」「HOWツリー」と呼び方が変わります。
第4回の「WHATツリー」に引き続き、今回は「WHYツリー」をご紹介します。

「WHYツリー」とは、その名の通り「なぜ?」の視点を持って物事を分解していくツールです。
「なぜ、そんなことが起きているの?」「なぜ、それができないの?」と、考え分解していくことで、物事の真因を見付けることができます。
会議の議題や企画書のお題が問題の真因ではない場合は、いくら議論を重ねても答えが出なかったり、いくら施策を打ち出しても上手く解決できないものです。
「なんか上手く行かないな」という時は、そもそも前提が間違っている、ずれている、という事がほとんどなのです。
「本当にこの議題でいいのかな?」「本当にこの提案でいいのかな?」と、まずは問題提起が適切かを確認してみましょう。
「WHYツリー」を使って問題を整理することで、社内においての真の課題解決マンに、お客様にとっての真のパートナーになれるのです。上辺の現象に惑わされず、限られた時間を有効に使えるビジネスパーソンを目指しましょう!


ロジックツリー (2)WHYツリー



村田君は37歳。チームリーダーを任されて4年目になる。
最近、村田君率いる営業チームは何だか元気がない。
それは誰もが感じていることだった。当月の数字が形にならないのみならず、先々の提案として大きな話があるわけでもない。
なんとなく日々が過ぎてしまい、皆どんよりしている。
一体どうしてしまったのか?
変わったことといえば、3ヶ月前にチームの人数が大幅に増えて15名になった。
新しいメンバーが入ってより勢いが生まれると思っていたが、実際は全く逆。
何だか全員のモチベーションが下がってしまい、ミーティングも盛り上がらない。
チームメイト同士の会話も少なくなってしまった。




危機感を強く感じた村田君は、モチベーションマネジメントの勉強を猛烈に行いチームでの勉強会を繰り返したが、一向に状況は改善されない。
「モチベーションが下がっている原因をきちんと分析する必要があるのかもしれない・・・」と村田君は考えた。
そこで、「WHYツリー」で「チームのモチベーションが下がっているのはなぜか?」という問題を分解して、真因を探ることにした。





左端のトップボックスには分解したい問題を記入する。
今回の場合は「現場のモチベーションが下がっている」と記入。


モチベーションが下がっているのはなぜか?


どうしてもツリーが形にならない場合は、思いつく原因を片端から挙げてみよう! それをくくっていくと、少し時間はかかるが全体を構造化できます。



作成した「WHYツリー」の図を見て、村田君は気付いた。現場のモチベーションが下がっているのは、単なる問題であって現象を表しているに過ぎない。「真因はもっと別のところにあるのだ!」と。
問題と課題の区別がつかないと、絶対に解決することはできないのだ!
完成した「WHYツリー」を持って、営業メンバーとのミーティングに臨んだ村田君。
「自分なりの問題意識で現在の営業チームが抱える問題を分解してみたが、どうだろうか」とメンバーに問いかけた。
なるほど、メンバーとしてもきれいに問題が課題に落とし込まれているので納得できる内容であるようだ。





「さて、ここからが大切なんだ」と村田君は切り出した。
「出てきた課題の中から、僕たちが一番に取り組むべき課題を決めなければならない。つまり、この中で、優先順位を決めて取り組まなくてはならないんだ」
「多数決ですか?」と若手の山田が尋ねた。
「最終的には多数決も必要だ。けれど、我々自身の問題だからこそ、まずは自分たちの状況に合わせた判断軸で優先順位を決める必要がある」と村田君は冷静に諭した。
そして、村田君は「危機度」「本質度」と書かれた2軸をホワイトボードに書き出した。
「今回は、この軸で我々の9つの課題を整理してみたいと思っているんだ。皆も同じ軸で9つの課題を整理してみて欲しい」
村田君の指示により、皆手を動かし始めた。





全員の分布アイデアを参照しながらディスカッションすることにより1つの分布図が完成した。
「モチベーションが上がらない」という漫然とした問題から、自分たちが取り組むべき課題が明確になった。あとは課題を解決するのみ!

今回取り組むべき課題

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※クリックすると画像が拡大されます

自分たちの判断軸で課題を整理すれば優先順位が見えてくる。ただし、背景や問題意識が統一されているメンバーで整理しないとバラバラのものが出来上がってしまうので要注意。また、危機意識が共有されていないと他人事になってしまい、真因にたどり着けません。

こうして村田君は、現場の皆と一緒に問題を分析し、課題を考え、自分たちが何をすべきかを明確にすることができました。




「WHYツリー」を作成する際には、無限のループにはまらないように気を付けてください。
問題を分析していった結果、「会社の経営方針が悪い」という答えになってしまっては意味がありません。
そうならないためには、「自分たちのグループで、自分の仕事の領域で、この問題を解決するためには何ができるのか?」を明確にするために「WHYツリー」を作っているという意識を失わないことです。
自分の役割から問題を解決していく姿勢、自分ができることをとにかく徹底的にやっていくんだ!という姿勢を持つことで本当に役立つ「WHYツリー」を作成できます。
「WHYツリー」を活用して、いつも「なぜ?」と考えることで、問題の真因を会議や提案書の議題に持って行くことができるようになります!



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