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5分で分かるキーワード解説 海底熱水鉱床

ビジネス用語辞典2012年11月08日
【よみ】
かいていねっすいこうしょう
【英名】
Submarine Hydrothermal Deposits

海底熱水鉱床は、地下深部に浸透した海水がマグマなどで熱せられて岩石中の金属成分を溶かし込み、再び地殻の割れ目から噴出する際に冷やされてできます。海底1000メートル付近に存在し、チムニー(煙突状の熱水噴出口)、マウンド(熱水噴出口などがある小高い山)で形成され、周辺部は特殊な生態系を構成します。

 海底熱水鉱床では、ベースメタル(銅、鉛、亜鉛など)、貴金属(金、銀など)のほか、レアメタル(ゲルマニウム、ガリウム、カドミウム、セレン、テルルなど)の回収が期待されるため、金属鉱物資源の新たな供給源として各国で探査・開発が進んでいます。1960年代に紅海で発見されてから、世界各地で発見されるようになりました。現在、世界中の海底で約340カ所に存在することが知られています。

 日本の排他的経済水域(EEZ)内でも、伊豆・小笠原、沖縄などの海域で発見されています。日本周辺海域の海底熱水鉱床は水深が深くて規模が大きく、金、銀、アンチモン、インジウム、ゲルマニウムなど有用金属の含有品位が高いとされています。

・日本が世界初の採掘試験に成功

 近年、カナダのノーチラス社がパプアニューギニア海域で、英国のネプチューン社がニュージーランド海域で、掘削船で大規模な海底熱水鉱床探査を実施し、開発準備を進めています。しかし事業化した事例はまだなく採鉱・製錬技術は未確立で、海洋環境への影響評価に関する情報も不十分です。

 日本では経済産業省が2008年3月に「海洋基本計画」を、2009年3月に「海洋エネルギー・鉱物資源開発計画」を策定。EEZなどでの当面の探査・開発の対象として、石油・天然ガス、メタンハイドレートに加えて海底熱水鉱床を挙げ、必要な政策資源を集中的に投入することとしました。

 経済産業省からの委託を受けた石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、沖縄、伊豆・小笠原海域の海底熱水鉱床の開発に向けて資源量評価、環境影響評価、採鉱技術・選鉱・製錬技術の検討などを進めており、商業化実現を目指しています。

 2012年8月から9月にかけて、JOGMECが日本企業とともに開発した海底採掘要素試験機を使い、海底熱水鉱床を対象とした採掘試験を実施。海底熱水鉱床の表面を実際に掘削ドリルで掘削することに成功しました。

 世界に先駆けて採掘技術を確立し、未利用の海洋資源開発に成功すれば、資源の安定確保を可能にするため、資源のない日本に極めて大きな意義をもたらします。今後の経済発展にも貢献すると期待が寄せられています。

わが国周辺海域における主な海底熱水鉱床



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