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Web 2.0で飛躍!スタートイ社

− VOL.6 −

Webの進化を支える各ツールの全社展開に着手

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 スタートイ社の各部門でブログやSNSといった、いわゆるWeb 2.0系ツールの活用が広がってきました。そこで、全社的に取り組むべきかどうかを検討するために、その活用状況についての調査が行われ、ついに、調査を担当した誠氏から、星壁社長にその結果が報告されました。その効果に驚いた2人は、とうとう各ツールの全社展開に踏み切ることを決意したようです。

誠氏 「……、というわけで、うちのWeb 2.0活用状況の報告は終了。ある程度は予想していたけど、正直、ここまで効果が出ているとは思わなかったよ」

星壁社長 「ふむふむ。そうか、Web 2.0は、そんなに効果があるのか」

誠氏 「今は、まだ各部門が、必要に応じて使っているくらいだけれど、全社的な整備も考えてもいいと思うんだ。木杉君と相談してみるよ」

星壁社長 「わかった。来週の取締役連中との会議でも議題として取り上げよう」

誠氏 「成功すれば、マーケティング部門がキャッチした情報をより早く製品開発に活かすとか、コールセンターが蓄積した情報を全社で共有するとか、コミュニケーションの活性化につながると思うよ」

星壁社長 「一時期に比べて売上が伸び悩んでいる『エクササイズ・フラッシュ・けん玉』にもいい影響を与えてくれるといいんだがな…」

誠氏 「親父、けん玉のこと気にしすぎだよ。あれは、いい商品だから、何かきっかけがあれば、絶対にまた伸びるって。とにかく、Web 2.0の話は俺の方でも進めておくから」

 星壁社長の「報告してくれ」という一言で始まった、誠氏のスタートイ社内Web 2.0活用状況調査ですが、営業部門、総務部門、開発部門、マーケティング部門における活用調査が完了し、つい先頃、星壁社長への報告が行われました。

 各部門での活用状況は、この連載のVol.2〜5までで紹介してきた通りですが、どの活用事例にも共通しているのが、これまで以上にコミュニケーションが活性化したことで、それぞれの業務効率化や生産性の向上などの効果をあげていることです。マーケティング部門では、Web上で活発に行われている一般ユーザの口コミ情報を自分たちのビジネスに役立てることにも成功しています。

 一方で、こうした取り組みは各部門が独自に行ったものが多く、徐々に他部門へもその効果が知られるようになってきているものの、全社的に知れ渡っているとは言えない状況です。例えば、営業部門のWiki活用法、開発部門のブログ活用法は、他の部門の情報共有やコミュニケーションにも大いに参考になる事例です。誠氏が、星壁社長に「全社的な整備」を進言したのは、それをにらんでのことでしょう。今後、各部門の活用状況をまとめたレポートを各部門に配布し、その効果を周知させた上で、実質的な情報システム担当者である木杉氏と、全社展開を推進する考えのようです。そうすれば、さらに大きな導入効果が得られるでしょう。

 では、ここで少しだけ時間を早送りして、スタートイ社の「近い将来」を見てみましょう。誠氏と木杉氏は、予定通り、各種ツールの全社展開に成功。これによって、全社的に展開されたWikiやブログなどのツールは、様々な部門で活用され、様々な成果を生みました。中でも、星壁社長を喜ばせたのが、「エクササイズ・フラッシュ・けん玉」が、ついに「インスタント・マッスル・ヨーヨー」と肩を並べるヒット商品に成長したことです。

 きっかけは、マーケティング部門がキャッチしていたデザイン面でのユーザの不満を解消したこと。全社的なコミュニケーションの場として広まった社内SNSを活用して、「エクササイズ・フラッシュ・けん玉」を是が非でもヒットさせるという社内の機運を高めつつ、社員からも様々な意見を募集。特定部門だけでなく、営業部門、開発部門、マーケティング部門を横断したデザインリニューアルプロジェクトを立ち上げ、さらには開発秘話やデザイン案などをブログを通じて社外に広く公開することで、ユーザとのコミュニケーションの場としてブログを活用しました。そして、ユーザのニーズに合った新デザイン版「エクササイズ・フラッシュ・けん玉」の開発に成功したのです。「エクササイズ・フラッシュ・けん玉」は、いまや「インスタント・マッスル・ヨーヨー」と並ぶ、スタートイ社の看板製品に成長しています。

 最後にスタートイ社の新規サービスの活用計画についても紹介しましょう。現在、誠氏を中心に、同社が計画しているのが、Web上の3D仮想空間の活用です。サービスとしては「セカンドライフ」が有名ですが、こうしたサービスの中に、同社と一般ユーザが交流するための場を設け、まずは、コールセンターと並ぶ問い合わせの場として活用したり、より多くのユーザに新製品を体感(仮想的に)してもらう場として利用することを検討しています。

 このように、超が付くほどのIT後進企業だった、スタートイ社は、ネットワークを整備し、さらには最新のWeb技術やツールを活用することで、他社をはるかにしのぐ競争力の獲得に成功しました。次は、どんなIT活用がスタートイ社の飛躍を支えるのでしょうか。ぜひ続報に期待しましょう。




TOPICS

広がる3D仮想空間の可能性

 Webの技術やサービスが加速的に進化していく中で、すでにWebの次の時代の幕開けともいうべきサービスも生まれつつあります。その1つが「3D仮想空間」ではないでしょうか。

 これは、Web上の3D仮想空間の中で、アバターと呼ばれる自身の分身を操作し、ユーザ同士が、コミュニケーションを行えるサービスのこと。具体的には、「セカンドライフ」というサービスが有名です。現在、セカンドライフは、全世界で1000万を超えるユーザが利用しているとも言われており、今後もさらなる拡大が見込まれています。

 そして、この利用拡大を受け、企業でも3D仮想空間を利用しようという動きが活発化しています。スタートイ社も活用を検討していることは、すでに述べましたが、実際の企業でも、この3D仮想空間内に土地(セカンドライフでは、SIM/島と呼ばれる)を購入し、そこに仮想施設を建設。自社の製品を展示してマーケティングに活用したり、問い合わせ窓口の1つとするなど、検討・利用が進んでいるのです。

 そして、この3D仮想空間の今後の活用法として注目されているのが、いかにリアルの世界と結びつけるかということです。

 例えば、NECでは、おサイフケータイ(R)に、クーポンや会員証発行機能などを提供するサービスプラットフォーム「トクトクポケット」のプロモーション活動をセカンドライフ上で行っていますが、その3D仮想空間内で取得したポイントを現実世界で活用できるといった、バーチャルとリアルの相互連動デモンストレーションを行ったりしています。

 そのほか、2008年2月11〜14日にスペインのバルセロナで開催された「GSMA Mobile World Congress 2008」では、セカンドライフ上からIPネットワークを通じて、リアルな世界に電話をかけることができる技術もデモ展示され、話題を集めました。

 このように、Webの世界は、今も日進月歩で進化を続けています。そして、こうした進化は一般ユーザだけでなく、企業のビジネスにも大きな影響を及ぼしています。3D仮想空間はこれまでにはなかった、有力な販売チャネルに成長する可能性も秘めているのです。企業は、こうした新しい変化にも、常にアンテナを張っておき、必要とあれば、すぐに対応することが不可欠になってきているのかもしれません。

NECが実施した「セカンドライフ月周回衛星「かぐや」体感コーナー」

NECが実施した「セカンドライフ月周回衛星「かぐや」体感コーナー」

 NECが2007年12月に東京で開催した「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO 2007」のイベントの一環として、月周回衛星「かぐや」の実物大モデルを設置するなどしたアトラクションをセカンドライフ内にオープン。訪れた人には、バーチャル宇宙服を無償でプレゼントするなどして話題を呼び、多くのアバターでにぎわった。

(2008年4月7日公開)

「エクササイズ・フラッシュ・けん玉」プレゼントは4月21日(月)17:00をもって締め切りました。
たくさんのご応募ありがとうございました。

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