− 第7回 −
春の訪れを告げるアスパラガスの誘惑 (2007年5月7日掲載)
毎年5月あたりになると無性に食べたくなるのがホワイトアスパラガスだ。
いつもお願いする北海道の農場に「どんなサイズでもいいから2キロ送って!」とお願いし、しばし待つ。その農場のアスパラは全国のレストランから引き合いがあるので、中身や発送日は先方の都合に任せるしかないのだ。宅配便の到着に気を揉み、届いたと連絡があったら仕事を全放棄して家に駆け戻る。木質化した根本をギリギリに切り落とし、切れ味のよいピーラーで外皮を綺麗に剥く。この皮はあとでキンピラにすると旨いので取り置く。綺麗に掃除したアスパラの半分は茹で、1/4は天ぷら、1/4は焼きとより分ける。
アスパラが丸ごと湯に浸かるだけの大きさをもった鍋に湯を沸かし、少し強めに塩を加える。アスパラを投入したら火を弱め、クツクツという火加減でしばし火を通す。タイマーなどに頼らず、時折一本引き出して端っこをつまんで、少しくんにゃりしたくらいで引き出してザルにあげる。今日食べない分は、長めのタッパーに冷ましたゆで汁と一緒に漬けて冷蔵。その間に、湯気の上がるホワイトアスパラに、いつもよりちょっといいマヨネーズをたっぷりつけてかぶりつく。ヌキッとした、歯触りがあるのにクニャッとした悩ましい食感の後、ジュッと旨みたっぷりのアスパラジュースがあふれ出す。甘くて若々しい香りが鼻孔を通り抜けると、もう半分くらい理性が飛ぶ。
今度はオーブントースターの網に数本載せて火を当てる。軽く焦げ目が付いたら皿に載せ、塩と粉チーズとオリーブオイルをふり、半熟の目玉焼きを載せて食卓へ。脱水したアスパラからは凝縮された旨みと、茹ででは溶けてしまったほろ苦さが前面に出てきて大人の味。トロトロの黄身をつけて囓ると、アスパラと卵のベストなマリアージュが嬉しい。さてメインディッシュは天ぷらだ。繊維が残ると興ざめなので皮は深めに剥いておく。あとはややじっくりと揚げて、自然塩で食べる。もう、これ以外には何も要らない。
アスパラは鮮度が命。だから、どんなブランドの輸入物であっても、国産の佳いものには敵わない。まずはいい産地探しから始めよう!。











