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uIDレポート

− 第十話 −

TRONSHOW 2005
誰でもできるユビキタス(2)

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 前回は、TRONSHOW 2005の展示の概要をざっとお話いたしました。今回は、TRONSHOWで初めて発表した、ユビキタスID技術の病院利用に関してお話したいと思います。現在、ユビキタスIDセンターは、東京大学医学部付属病院、東京大学大学院情報学環と一緒にユビキタス技術の医療利用に関する取り組みを行っており、その一端を今回のTRONSHOWで紹介しました。



病院における問題

 しばしば、病院における薬の誤投薬による事故が報道され、私達の目にも触れることがあります。本来田中さんに投与するはずの薬が、鈴木さんのところへ運ばれてしまい、そのまま間違って鈴木さんに投与されてしまうといった事故がおこっているようです。米国の医学会に出されたショッキングな報告には、米国人の死因の第三位は医療ミスによるものではないかといったことまであるようです。

 こうした事故を防ぐために、患者さんにバーコードやRFIDの識別番号をつけてもらい、同様に薬にも識別コードを付与します。投薬する前に、医師や看護婦が、患者さんの識別番号と薬の識別コードをPDAのようなハンディー端末で読み取って、処方箋やカルテと照合し、誤りを発見する試みがなされています。これは、同時に投薬の記録もとることができますから、院内での薬のトレーサビリティ情報も自動的に取得できます。これは、パッシブなRFIDやバーコードを利用したユビキタス技術を利用した例です。

 しかし、医療現場の方々に伺うと、実はこうした仕組みでは不十分、いや手ぬるいといったコメントを頂きます。というのも、現在の病院の裏側、現場で働かれている環境は極めて苛酷なものであって、そんなパッシブなタグをいちいちチェックして投与できる場面ばかりではないというのです。確かに救急医療や容態急変に応じた処置の場面では、一刻の猶予もなく時間と争って作業をするのでしょう。ミスや事故というのは、まさにそういう場面で起るのであって、そういう時にこそチェックしなければいけないのです。


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