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ユビキタステクノトレンド

− 第8回 −

企業業務や生活を支援するセンサーネットワーク
〜企業・社会システムに新たな付加価値を〜

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アドホックネットワークの課題はルーティング方法

 現在、アドホックネットワーク技術の研究・開発の中心となっているのが、ルーティングプロトコルだ。送信元から送信先への伝達経路がわからないと、パケットを正しく送受信できない。そこでネットワークの各ノードは、パケットの宛て先とその宛て先へ正しくパケットを送るのに必要な転送先をペアにしたデータを持っている。これを「ルーティングテーブル」という。パケットが届くと、ノードはこのルーティングテーブルを見て、その宛て先が自分なら受け取り、自分でない場合には次のノードにパケットを転送する。

 インターネットでは、このルーティングテーブルを手動で設定する。各ノードが固定されたインターネットだからこうしたことができるが、「臨時のネットワーク」であるアドホックネットワークにこの方法は使えない。ネットワークを構成するノードは、自分でルーティングテーブルを用意しなければならないのだ。そのために必要なのが「ルーティングプロトコル」だ。アドホックネットワークの各ネットワークは、ルーティングプロトコルを使ってルーティングテーブルを自動的に作成する。

 ノードの中には移動するものもあれば、通信環境は決して安定したものではないため、伝達経路は頻繁に変更されることになる。とはいえ経路探索のために無駄な電力を消費するわけにはいかない。また、パケット転送に必要な電力を抑えるためにも、転送先は地理的に近いノードが好ましい。そこで、アドホックネットワークで使用するルーティングプロトコルには、いかに効率よく、近いノードを探し出すかが求められることになる。

 インターネット関連技術の標準化を行うIETF (Internet Engineering Task Force)では、MANET (Mobile Ad-hoc Networks)と呼ばれるワーキンググループ(WG)が、このアドホックネットワーク向けルーティングプロトコルの標準化作業を進めている。MANET WGでは数々のプロトコルが提案され議論されているが、それらは次の3つの方式に大別される。

Reactive型:
各ノードに通信の要求が出されたときに動作。電波を出して周囲にあるノードを確認し、ルーティングテーブルを作成する。通信していないときは電波を出さないので、長時間の駆動が可能。通信の要求が出てから実際に通信を始めるまでの時間を要するため、時間差があっても問題のないネットワークに利用される。

Proactive型:
電源が入ると同時に電波を発信して周囲のノードを確認し、ルーティングテーブルを作成する。ルーティングテーブルを作成するための制御情報の送受信も必要で、常にパケットを出し続けて周辺に存在するノードを確認するため、Reactive型に比べて電力消費が大きい。どの程度の周期でルーティングテーブルを更新し、どの程度の範囲までカバーするかが問題となる。頻繁に通信が行われるネットワークに向いている。

Hybrid型:
Reactive型とProactive型を組み合わせた方式。


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