− 第7回 −
いつでもどこでも情報が「見える」時代へ
〜ディスプレイの進化がもたらすもの〜
4)有機ELディスプレイ
(Organic ElectroLuminescence Display)

液晶ディスプレイの対抗馬として、より薄く、より軽く、より消費電力の小さいディスプレイを作る技術として期待されているのが有機ELディスプレイだ。この技術では、圧をかけると発光する特性を持った有機物質をガラス表面に蒸着し、画像を表示する方式を採っている(図4)。
発光物質に硫化亜鉛などの無機物を使う無機ELディスプレイもあり、すでに医療機器のディスプレイなどで実用化されている。しかし、カラー表示が難しいことから、開発の主流は有機タイプに移っている。
有機ELディスプレイの長所は、プラズマ・ディスプレイ同様に自発光型なので、画面が明るく視野角が広いこと。液晶ディスプレイと比較して、バックライトが必要ないぶん消費電力をさらに小さく、さらに薄くできる可能性も高い。
有機ELディスプレイの駆動には、5〜10Vの低い電圧しか必要ない。小さな電力で高い輝度が得られるのも大きなメリットだ。
このように大きなメリットを持つ有機ELだが、現在のところ、大型化が難しく、また製品寿命も数千時間程度と、他のFPDより一桁少ない。
とはいえ技術的な目処が立っていないわけではない。2004年に入ってから一気に40インチサイズの試作品の発表が行われた上、2007年を目標に20インチ以上、耐久時間6万時間以上の製品を出すという計画を発表しているメーカーも出てきている。
この3年から5年のうちには、サイズ・耐久性ともに、現在の液晶並の製品が揃ってくる可能性も高い。











