− 第6回 −
XMLからSOAへ。
第三世代Webサービス。
〜次世代情報システムの基盤アーキテクチャ〜

ここ1〜2年、ユーティリティ・コンピューティング(HP)やオンディマンド・コンピューティング(IBM)、エンタープライズグリッド(オラクル)など、企業システムの次世代化について活発な提案がつづいている。この背景には、コストダウンやサイクルタイムの短縮、システムのリアルタイム化とモバイル対応など、企業の情報システムに対する要望が高度化、堅実化していることがある。 今回は、そうした次世代提案に共通する基盤技術として重視されているWebサービスについて紹介する。
Webサービスが注目される理由
Webサービスは、ネットワーク上に散在するソフトウェアをビジネスルールに従ってまとめあげ、あたかも一つの完結したアプリケーションのように機能させる技術だ。
たとえば、米国の大手オンライン旅行代理店では、顧客の要望に応じて、その場で自動的にパッケージ旅行を作って提供している。ユーザーが航空券を探しにアクセスしてくると、旅行代理店のシステムは航空券情報を提供するだけでなく、その場でレンタカー会社やホテル、劇場やレストランなどのシステムと情報をやり取りし、瞬時にパッケージ旅行を組み上げて、ユーザーに勧めるというものだ。従来であれば、こうしたサービスを展開するには、参加する企業同士が事前にシステムを作り込む必要があった。しかし、Webサービスを利用すれば、こうしたアプリケーションの連携が、短時間で安く構築できる。
電子小売店の最大手アマゾン・ドット・コムでは、販売代理店が、同社のシステムを使って代理販売(アフィリエーション・プログラム)を行う場合、代理店は同社のWebサービスに対応するだけで、リモートショッピングカートのような高度な機能まで簡単に共有できるようになる。
見方を変えると、Webサービスは、アプリケーション統合を「密結合」から「疎結合」へと移行させようとしているものだと考えることができる。密結合とは、各システム間の連携部分を個別に作り込む方式。これだと、アプリケーションの取り替えの度にプログラミング作業が発生することになる。一方の疎結合は、インターフェース型式の標準化を前提に、各アプリケーションを、ゆるやかに連携させる方式。この場合には、連携するアプリケーションは、追加のプログラミング作業なく、取り替えることが可能だ。
疎結合が当たり前になれば、情報システムの開発作業は今とは様変わりすることになる。今まで大きなコスト要因、スケジュール遅延の要因となっていた既存システムとの連携の問題や、他社システムとの間のデータ交換などの課題にいちいち頭を悩ますことがなくなるからだ。
Webサービスが基盤技術だと言われる所以はこの点にあるのだが、その位置づけをより正確に理解するために、次世代システムに向かってプログラミングがどのように発展してきたかをおさらいしたい。










