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ユビキタステクノトレンド

− 第2回 −

グリッドコンピューティングの現状と将来性

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もう一つのアプローチ:サービス・グリッド

 一方、データ・グリッドが苦手としている領域、複数の事業所やデータセンターをまとめることや、取引先ネット(エクストラ・ネット)とのシームレスな運用をはかるアプローチ方法として開発されてきているのが、「サービス・グリッド」である。

 サービス・グリッドの本質を一言でいえば、「Webサービスの社内システムへの適用」と定義することができる。サービス・グリッドでは、ハードやソフトウエアそれぞれを「サービス・レジストリ」と「XMLSOAP」で疎結合するという考え方をとる。やりとりのプロトコルという点では、まさにWebサービスそのものなのだ。

 逆に、サービス・グリッドではCPUやメモリ、ストレージなどを仮想化して融通するという概念は存在しない。つまり、バーチャライゼーションを利用しないため、サービス・グリッドでは、複雑なマネジメント処理をする必要がない。バーチャル・アプリケーション環境やバーチャル・アクセス・ソフト、バーチャル・ストレージ・ソフトなどと言ったデータ・グリッドが必須とする複雑な技術を利用しなくて済むというわけだ。

 そのため、サービス・グリッドは、導入コストも安く、異種間のシステムを繋ぐことも容易である。しかし、各種リソースの効率利用という点ではどうしても限界がある。

 バーチャライゼーションを行っていないという意味で、サービス・グリッドをグリッドコンピューティングに含めてよいのかどうかは、議論の余地を残す。しかし、グリッドコンピューティングを押し進めている多くのグリッド・コミュニティでは、グリッド技術の一つとして捉えているようだ。

 サービス・グリッドは、Webサービス・コミュニティーと表裏一体で規格整備や商業化が進んでいるので、将来的にはグリッドというよりWebサービスの一部と考えられる可能性が高い。しかし、だからといって、サービス・グリッドの動きを軽視することはできない。なぜなら、エンタープライズ・グリッドの進化において、現在サービス・グリッドが果たしている役割、異種間のシステム同士での連携は、決して欠かすことのできない領域だからだ。


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