− 第41回 −
ポスト・インターネットの申し子か
米ネット業界で伸びるソーシャル・ネットワーク・サービス
オンラインビジネスの変遷を見ると、1980年代は商業オンラインでAOLが、1990年代はポータルモデルでYahoo!が頂点に立った。そして現在、ネットビジネスは検索連動広告モデルでGoogleが牛耳っている。このように同業界が10年毎に変化するとすれば、次世代を担うのは、どのようなネット企業なのだろうか。その筆頭候補にあがっているのが、現在急成長を続けているSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)だ。特に、トップを走るMyspaceを追って、米国ではFacebookが新世代SNSとして急速に伸びている。1995年、Classmates.comの登場で始まった米国のSNS業界は、約10年の歳月を経てYahoo!やGoogleなどのトップサイトに肩を並べるまでに成長した。いまや、米国では大手SNSサイトが株式上場へと動きはじめ、収益モデルの模索も活発化している。GoogleがYahoo!を追い抜いたように、次世代はSNSが覇者となるのだろうか。今回は、米国SNS業界の動きを追ってみたい。
ポータル・サイトに迫るトップSNS
SNSサイトは、米ネット業界でどのような位置にあるのだろうか。これはネット大手の順位が指標の取り方によって大きく変わるため、単純な答えは出しにくい。たとえば、アレクサ(Alexa)社(独自ツールバーによる統計データ)によれば、ネット業界はYahoo!がトップを走り、2位がGoogle、3位がMSN(マイクロソフト・ネットワーク)となっている。同統計ではMySpaceが6位に、Facebookが7位となっている。一方、Nielsen//Netratings社の調査(2007年9月)では、訪問者数でGoogleがトップ、2位はYahoo!、3位がMSNとなっており、やはり6位にFox Interactive Media(MySpace)が入っている。ところが、トラフィック分析に強いHitwise社の調査では、MySpaceがGoogle(2位)やYahoo!(3位)を押さえトップになっているほか、10位にFacebookが入るなど全体にSNSサイトが高い位置になっている。

また、興味深いのは、滞在時間比較だ。最近では、広告効果の指標としてユーザーあたりの滞在時間が重視される傾向にある。伝統的に長期滞在戦略をとっているAOLが約4時間(月間)でトップを走るが、MySpaceが約2時間で3位に食い込んでおり、YouTubeも8位に顔を出している。
こうして比較すると、Google、Yahoo!、MSNのトップ3社がネット業界をリードしていることは間違いないが、そのすぐ後ろにMySpaceやFacebook、YouTubeが迫っている。つまり、SNS系サイトは次第にトップグループを脅かす存在へと成長している。これはSNS系サイトが急速に登録会員数を伸ばしているためで、多国籍化をすすめるMySpaceは1日約23万人を獲得、全世界で2億人(米国は約6000万、2007年9月現在)を突破している。また、米国を中心に伸びているFacebookも、毎日約20万人の新規会員を集め、累積で3400万人(2007年8月現在)を超えている。もちろん、複数のSNSサイトを併用するユーザーは多く、ティーン(12才〜17才)に人気が高いMySpaceとFacebookは、両方のサイトを掛け持ちするユーザーが、一方だけより「より滞在時間が長い」という調査結果さえでている。












