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小池良次 米国発、ITトレンド

− 第17回 −

トラフィック・ビジネスの新世界を切り開く
グーグルの狙う新ビジネス・モデルを探る

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 9月中旬、米サーチエンジン大手のグーグルが約4800億円(40億ドル)を超える資金調達を完了した。昨年、株式上場をした同社は、オンライン広告が好調で、決算も予想をうわまわる内容となっている。株価は上場時の3倍に上昇し、日々の事業運営に必要な資金は事足りている。にもかかわらず、40億ドルと言う巨額の投資資金を集める決断に、業界ではさまざまな憶測が飛び交っている。今回は、グーグルによって大きく変わろうとしているトラフィック・ビジネス・モデルの行方を考えてみたい。

買収や合併はネット・ビジネスの基本戦略

大型資金調達の目的として、まず取り沙汰されているのが“グーグルによる大型買収戦略”だ。実際、ネット業界では、大手による買収は相次いでいる。

 たとえば、2005年8月、米ヤフーは中国の電子商取引サイト最大手、アリババ・ドット・コムに10億ドル(1200億円)を出資して、同社株式40%を取得することで合意した。一方、サーチエンジン業界5位のアスク・ジェービス(Ask Jeeves)社は、今年3月にネット系ホールティング会社最大手のIAC(InterActiveCorp)に18億5000万ドル(約2200億円)で買収された。また、電子メール・マーケティングの大手ダブルクリック(DoubleClick)社は、2004年5月にサーチエンジン・マーケティングのパフォーミックス(Performics)社を5800万ドルで買収したほか、電子小売大手のアマゾン・ドット・コムもオンディマンド出版のブックセージ(BookSurge、2005年4月)やドイツのDVDレンタル・サイトネットフリックス(Netflix、2005年6月)などを買収した。

サーチエンジンの利用率

 このようにネット業界では、大手から中堅まで、先を争って買収を繰り返している。いまや、次々と生まれるサービスや技術を買収によっておぎなって行くことは、大手事業者の基本戦略となっている。

 ところが、大手ネットサイトに成長したグーグルは、こうした買収戦略に縁がない。たとえば、2005年5月にソーシャル・ネットワークのダッジボール(Dodgeball)を買収したほか、7月に電力線ブロードバンドのカレント(Current Communications)社に1億ドルを出資しているが、どちらもグーグルの中核事業とは関係ない。なぜ、グーグルは買収に関心をしめさないのだろうか。あるいは、今回の資金調達を契機に、買収による拡大戦略をとるのだろうか。



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執筆者 : 小池 良次(こいけ りょうじ)
京都外国語大学卒業後、ブラジルのサンパウロ新聞社に入社、社会面・経済面を担当。その後、帰国し民間調査会社に就職、リサーチャーとして技術動向調査、技術出版など300プロジェクト以上を企画運営する。



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