− 第12回 −
小池良次レポート Vol.3 空港におけるRFID
「本格導入が始まる空港の手荷物取り扱い設備」 (2007年4月2日公開)
400カ所以上の空港を持つ米国では、航空手荷物の取り扱い数が年間10億個を超える。破損や誤配、遅配などのトラブルは、昨年1年間で3000万個におよび、手荷物の物流改善は米国にとって重要な課題となっている。そうした中、航空業界団体のIATAがいよいよRFIDによる手荷物管理の普及に乗り出してた。
RFID本格導入が始まる米空港手荷物管理
IATA(International Air Transport Association)はこれまで、電子チケット(E-ticketing)や搭乗手続きのバーコード処理化などの規格を定め、空港業務の合理化と航空会社のコスト削減を図ってきた。RFIDによる手荷物業務の効率化は、同団体が推進している合理化プロジェクトの中でも重要な位置を占めている。IATAは、各航空会社や利用者へのアンケート調査を進める一方、ラスベガスなど5つの空港で実験プロジェクトを進めながら、規格化を進めてきた。こうした準備作業を終え、2007年6月から順次RFID規格を普及させようとしている。
出典:IATA
全体の2%程度とはいえ、手荷物トラブルは利用客の不満になるばかりでなく、その追跡は航空会社にとっても大きな負担となっている。誤配・遅配・紛失の原因は、乗り継ぎ便の到着遅れ、乗客と荷物の輸送路が違う、チェックイン時の間違い、空港内での誤配、バーコードの読みミスなど多種多様で、特定しにくい。紛失した手荷物の発見および配送費用は1個あたり90ドルと言われ、トラブル数は毎年増加している。航空会社にとって、手荷物管理の強化はコストダウンに直結する。
RFID技術は、ここ数年で飛躍的に伸びており、IATAが決めたRFID仕様がベストとは言えないとの見解もある。しかし、ようやく決めた規格ということで、まずは普及させることが重要とIATAは考えている。いずれにせよ、業界団体のIATAが規格をまとめたことで、米国では、ようやくRFIDによる手荷物管理の普及基盤ができたと言えるだろう。
出典:IATA

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