第1回
ヴィジョナリーカンパニーの創始者
徳川家康の人心掌握術

世界の歴史を紐解くとき、300年の長さに渡って一国を一体制で支配しつづけた歴史は、ローマ帝国を除いて徳川幕府以外に見当たりません。
その強力な権力基盤の秘密は、参勤交代や公共事業によってライバルに出費を強い、財政基盤を整えさせなかったことや、鎖国によってライバルたちが外国と接することを禁じ、一方で徳川幕府が海外の情報や貿易による利益を独占したことなどに集約されます。
しかし、いかなる制度・システムも、それを運営する人間が能力的に高く、忠誠心をもって積極的に関与しなければシステムの実を上げることはできません。まさに、家康自身がどのように人材を育成し、管理し、登用したか。そして、家康はどのようにして諸大名や家臣たちの人心を掌握したかが徳川幕府の300年の基礎を支えたと言って過言ではないでしょう。ここでは、家康の人心掌握術の秘密について具体的な事例(エピソード)と、家康自身の心境(インサイト)を軸に考えてみましょう。

(2002年11月8公開)










