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ものづくり経営革新〜価値創造のための企業戦略〜

第2回

製品アーキテクチャから見る競争環境の変化 パート1 〜モジュール化の影響〜

執筆:神戸大学経済経営研究所 教授 延岡 健太郎(のべおか けんたろう) プロフィール


前回は、すばらしい技術や商品を開発しても、利益をあげることが難しくなったことを説明しました。特に、産業間での差異が目立ちます。自動車や鉄鋼などの機械・材料系の産業は、好景気にも後押しされ、高い業績をあげています。一方で、半導体やデジタル家電などの電機・電子系の産業は、活発なイノベーションが見られるにもかかわらず、なかなか儲かりません。

これらを統合的に説明するために最も有用なのが、今回焦点をあてる「製品アーキテクチャ」の概念枠組みです。製品のアーキテクチャには、モジュラー型とインテグラル型の2つがあります。これら2つでは、産業構造が異なるだけでなく、市場競争での勝ち負けを決める基準や企業戦略、マネジメントのあり方まで大きく異なってきます。特に重要なのは、近年、モジュラー型の商品が増えたことによって、日本企業のものづくりの強みが発揮できなくなってきたことです。

日本語で表現するとすれば、モジュラー型は組み合わせ型、インテグラル型は擦り合わせ型と呼ぶことができます。特に、インテグラル型を「擦り合わせ型」と翻訳したのは、私の共同研究者でもある東京大学の藤本隆宏先生ですが、大変ぴったりとくる言葉だと思います。

(2006年7月18日公開)

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