第1回
すばらしい商品でも、儲からない時代が来た
〜真の価値創造には価値の「獲得」が必要〜

今回から6回にわたって、最新の経営理論をベースとして、ものづくりの経営革新を考えるための視点を提供していきます。最近は景気が上向き、全体的に業績の底上げが見られます。しかし、製造業の競争力を短期的な業績だけで判断するのは非常に危険です。好景気によって、自社を過大評価してしまう企業が多いのです。特に大企業であれば、企業のものづくりの本質的な力が2-3年で大きく変わることはありません。大局観から、ものづくり経営の本質を考えることが大切なのです。
ものづくりの経営は複雑で難しくなっています。もともと、経営学の中でも、最も難しい分野のひとつです。技術を構築するには長い積み重ねが必要ですが、市場の動きは一段と速くなっています。波長の長い技術開発と波長の短い市場変化を合わせるだけでも大変なチャレンジです。また、業績評価の視点も短くなり、短期間で結果が求められます。そのような中で、技術を正しくマネジメントするためには文字通り神業が必要です。近年、MOT(Management of Technology=技術経営)が注目されていますが、企業経営の中でも最も難しい分野ですから、少なくとも最新の経営理論が求められるわけです。
(2006年6月5日公開)











