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先達に学ぶ決断の時

第27回

糸川英夫のロケット開発物語
〜飛ばないロケットより小さくとも飛ぶロケットを〜
東京大学 生産技術研究所 元教授 糸川 英夫氏

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「1958年までに、高度60〜100kmに到達できるロケットを日本が打ち上げることは可能ですか」

1954年春、文部省大学学術局学術課長の岡野澄は、単刀直入に東大生産技術研究所教授の糸川英夫に尋ねた。1958年は国際地球観測年。太陽活動が極大期に入るのを捉えて、各国が参加するロケットによる大気層上層観測プロジェクトが組まれていた。その担当課長だった岡野は、「ロケットを提供するから、日本は観測機器を用意してはどうか」という米国の提案を蹴って、独力でロケットを打ち上げようとしていた。糸川が新聞で発表した太平洋を20分で横断する「ロケット旅客機」構想を知り飛んできたのだ。糸川はためらわずに答えた。

「飛ばしましょう」。糸川の挑戦が始まった。

(2003年6月23日公開)

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