第5回
部下のやる気を引き出す心理学

第5回は「部下のやる気を引き出す」テクニックについてお話しましょう。
心理学の中に、教育心理学と呼ばれている分野があります。その教育心理学のメインテーマの一つに「動機づけ」というものがあります。
パブロフ(1849〜1936)が活躍した、19世紀末から20世紀初頭は心理学が学問として発足した時代でもあり、心理学が科学的なものであるべきだと考えられていました。そのために、人間も動物の一種なのだという考え方も強かったのです。そのため、当時、動機づけるためにはどうすべきかというと、「賞と罰が大切だ」というのが心理学の答えでした。動物であれ人間であれ、教育するためには、しつけや記憶がうまくいったときには賞を与え、ダメなときは罰を与えるべきだという考え方です。それによって、大概よくないことはしなくなりますし、伸ばしていかなければならないことは伸ばしていけるというものです。
こういったアメとムチでやる気を出させることを「外発的動機論」といい、「罰が怖いからやる気になる、賞がほしいからやる気になる」という行動主義的な考えが、20世紀半ば過ぎまでずっと定着していきました。
しかし、1950年後半になってから、アメとムチだけではなく、「人間には自然な意欲や好奇心がある」という考え方がでてきました。自然な意欲や好奇心を大切にすることでやる気を高めていく「内発的動機論」です。
(2006年8月29日公開)











