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ニューヨーク発 こんなビジネス、あんなIT

− 第3回 −

メディア界とIT

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【2008年9月29日(月) 17時締め切り】

はじめに

 前回、スポーツ界とITとの関わりについて熱く語ったイエローキャブのドライバー。

 スポーツに熱狂する彼は、しかし毎日タクシーを運転しているため、実際に競技場に足を運んで観戦することはそう多くはない。彼に限らず多くの人々はテレビやラジオ、新聞や雑誌。そしてインターネットでスポーツの結果や詳細を熱心にチェックしている。

 その各種メディアだが、ニューヨークにはテレビの三大ネットワークが拠点を構え、世論に大きな影響力を持つ老舗の新聞社ニューヨーク・タイムズ。そして100を越えるラジオ局や無数の出版社が軒を並べているのだ。

 本日はそれら旧来のメディアと、それらに大きな影響を与えているIT/インターネットとの関わりや変革の様についてタクシードライバーのお喋りに耳を傾けてみよう。前回と違い、今日はマンハッタン内をあっちにこっちにと、狭い道路で渋滞をかいくぐってのドライブだ。


メディア全般

タイムズスクエアには多くのメディアの広告がある

タイムズスクエアには多くのメディアの広告がある

 メディアとITとの関わりでまず取り上げるべきは、その製作工程へ大きな変革をもたらした点であることに異を唱える方はいないだろう。

 全てのメディアは自身の業務という視点から見れば、素材のデジタル化とそれに伴うデータベース化。結果としての執筆/収録/編集/製作業務の効率化と低コスト化は共通している。最終的な成果物まで、(制作者にその技能さえあれば)大手企業が世に送り出しているものと同水準のものを個人が自宅のPCにて製作することが可能となっている。(これらは連載第一回目の『音楽産業』も同様だ)

 この環境の実現は、多くのアマチュアの参入も促すこととなり、かつては一定の制限が存在していた取材や報道といった分野へ進出し、これまでの関係者に共通していた倫理観や使命感といったものが薄れる傾向となってきている。

 それに伴い、企業側は自身の優位性(1)が薄れることとなり、読者/視聴者離れを招き最終的には収益の低下にまで結びついてしまっている。

 いくつかのメディアを例に挙げ、現時点でどのような変化がIT技術によってもたらされているかを見てみよう。


(1) かつては製作そのものに関する知識や技術レベルもさることながら、印刷/出版や撮影/編集/放送用の機材が非常に高価で、個人での購入は非現実的であったことから、事実上大手企業による独占が続いていた。このような背景も連載第一回の音楽産業界と似た状況にあったといえる


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