− 第4回 −
付帯サービスの充実は業界の成熟度のバロメーター
目的のないショッピングの手助けを
次にご紹介するのはLastminute Auctionだ。このサイトは先のAuction Dropと違い、気の利いたプログラミングの開発が発端でありそれが基盤となっている。
現在eBayには膨大な量の商品が出品されている。もちろんeBayのサイトには詳細な商品分類項目が設置されているし、検索機能もある。目的の商品に辿り着くのはそう難しいことではない。しかし、特に目的の商品がない状態で、漠然と何かお買い得品はないだろうかとか、何か面白いものはないだろうかという探し方をする場合、その出品量があだとなり上手く掘り出し物を探し出すことが困難になっている。
そこにLastminute Auctionが提供するサービスが生まれてくる素地があった。同社のサービスは一言で言えばeBayの検索代行サービス。しかしその検索は単純明快で、
- 1. オークションの最終締め切りまで一時間以下の商品
- 2. その時点で価格が1ドル以下の商品
Lastminute Auctionのサイト。Bitが1ドル以下で1時間以内
に
終了するオークションのみが掲載されていく
上記二点を満たしたものだけを表示するのがLastminute Auctionのサービスだ。
同サイトでは上記の条件を満たした商品をカテゴリーごとに検索することができる。
二人の創業者のうちの一人、マイク・パウエル氏はフリーのプログラマーであり、熱心なeBayのユーザーだったという。ボストンで知り合ったドイツ人、ユルゲン・ホーン氏と共にこのビジネスはスタートした。現在彼らはアイルランドに住み、いくつかのサイトの運営を行っている (注3)。同サイトの利用は無料であり、彼らは広告収入と本家eBayとの提携で収入を得ているのだ。
事実Lastminute Auctionのアクセス数増加はeBayへも好影響だ。それはそうだろう。特に購買意欲にあふれているというわけでもないユーザーでも、Lastminute Auctionから格安の商品を見つければ購買に動くかもしれず、そうでなくてもeBay上の各種広告やリンク先へのアクセスは増加する。eBayはアクセス増加や売り上げアップなど直接のメリットの他にも、将来のマーケティングの一環としてLastminute Auctionとの提携を好ましく受け入れているという。
サイトに人気が出たが故に利用者へ不便を強いる部分があるなら、それをいかに解決するかは本来はその企業自身が取り組むべき問題であるともいえる。しかし外部の独立した企業がそれを解決することで利用者へのサービスとなり、その上で両者が共存出来るのであればこれはまた非常に好ましい状況であるといえる。「相乗効果」も見込めるこの共存体制は、インターネット界に限らずとももっと注目して良い経営手法ではないかと思う。
注3) 同氏は別にweb 2.0として有名な映画サイトであるCritickerやオンラインショップの価格比較サイトであるMrDealioも運営している。











