− 第4回 −
ブロードバンドネットワークが実現するビジュアルコミュニケーション
ブロードバンド・ネットワークの浸透を背景に、音声やデータに加え、ビデオをビジネス活動に役立てる動きが活発化しています。フェース・ツー・フェースの会議のみならず、資料を共有しながら複数の拠点間でコラボレーションを行うなど、業務効率化のツールとしてビジュアルコミュニケーションの適用範囲が広がっています。IPネットワークに対応するPCベースのWeb会議システムに加え、IP電話の呼制御プロトコルとして知られるSIP(Session Initiation Protocol)対応のシステムなども登場しており、企業ネットワークに統合しやすい環境が整ってきました。その一方、スムーズに運用するためにはネットワークの過負荷など解決すべき課題もあります。そこで、ビジュアルコミュニケーション構築のポイントを紹介します。
スピード経営やビジネスプロセスの革新を支援するビデオ会議
企業では生産性の向上や迅速な意思決定を目指してグループウェアなどのITシステムを導入し、社内の情報共有化や業務効率化を推進する一方、なかなか会議が減らないと嘆く経営者も少なくないようです。確かに関係者が一堂に集い、業務報告や事業戦略の立案、経営課題などを議論するリアルな会議も重要ですが、市場環境の変化に即応したスピード経営を実現し、競争力を維持・強化するためには、タイムリーなコミュニケーション環境が不可欠といえます。
その手段としてテレビ会議やWeb会議などを活用したビジュアルコミュニケーションの有用性が再認識されています。これまで、会議にかかわる出張経費や時間の削減を目的で会議システムを導入する企業も少なくありませんでした。経費の削減のみならず、移動に費やしていた時間を他の業務に割り振ることができるなど、役員や社員の生産性の向上を導入メリットに挙げる企業も多いようです。
ところが、最近はこうしたメリットに加え、迅速な意思決定によるスピード経営の実現やリモートの複数拠点を結んだコラボレーションによる業務効率の向上など、ビジネスプロセスを革新する手段としてビジュアルコミュニケーションに着目する企業が増えています。
ビジュアルコミュニケーションの利点は、フェース・ツー・フェースの会議のみならず、資料の共有が容易に行えることです。表計算ソフトやプレゼンテーションソフトで作成した資料を双方の画面に表示しながらミーティングを行ったり、資料の内容説明で強調したい部分に書き込みを加えるなど、リアルな会議と同様の意思疎通を図ることも可能です。
例えば、アプリケーション共有機能を用い、本社の設計部門と工場の生産部門の担当者がCADデータを共有しながらミーティングを行い、必要に応じてデータに修正を加えるといった遠隔地を結んだコラボレーションにより、生産性を向上することができます。
また、情報システム部門が新規に導入したアプリケーションの操作方法がわからないというエンドユーザーの問い合わせに対し、ユーザーのPCにアプリケーションを表示しながら説明するなど、電話では困難なきめ細かな対応が行えます。サポート業務の効率化も可能というわけです。

ビジュアルコミュニケーション











