− Vol.1 −
情報システムの導入、運用に欠かせない
最新動向の把握が重要に
高速・広帯域ネットワークの基盤となるLAN技術や/WANサービス
拠点間のブロードバンドネットワーク化やセキュリティ確保に役立つIP-VPN(Virtual Private Network)や広域イーサネット、インターネットVPNなど新しいタイプのWANサービスの提供も、企業の選択肢を広げています。
また、企業内のLANにおいてもブロードバンド化が加速し、情報系システムに加え、基幹業務システムなどもWebベースとなったため、より高速・大容量のデータ伝送に対応できるネットワークが求められるようになりました。ワークグループでは各人が10〜100Mbpsの通信速度を専有できる Fast Ethernetの導入が一般的になり、ワークグループを収容するフロアLANやサーバファームを収容する基幹LANではGigabit Ethernetを導入する企業も少なくありません(図2参照)。
図2 Gigabit Ethernet
LANスイッチも高機能化が進んでおり、例えば、優先制御機能を備えたLANスイッチであれば、重要な基幹データなどのトラフィックを他のアプリケーションに優先して送受信することも可能です。また、VoIP(Voice over IP)を導入するのであれば、給電機能を備えたLANスイッチも便利です。LANケーブルを介してVoIP対応電話機の電源を確保でき、デスクの配線をシンプルにすることができます。ただし、LANスイッチと一口にいっても、さまざまなタイプが提供されており、機器投資を無駄にしないためにも、技術動向を的確に把握し、用途に応じて正しい選択をすることが重要となるでしょう。
有線LANに加え、現在、企業の関心が高い無線LANシステムもさまざまなタイプが登場しています。データ伝送速度が最大11Mビット/秒の IEEE802.11b対応製品のほか、最大54Mビット/秒のIEEE802.11aや11g、11bと11gのデュアル対応製品などもあります。さらに、最近では無線LANアクセスポイントの適正設置や電波障害の解析などの管理が行える無線LANスイッチも提供されています。
無線LANの導入では、高速かつ安定的な通信環境に加え、セキュリティの確保が大きなポイントになります。無線LANシステムに標準搭載されたデータ暗号化や認証機能に加え、IEEE802.1xと呼ばれる認証機能を強化したサーバ製品もあります。無線LANに限らず、不正アクセスの防止や個人情報保護などのセキュリティ対策が企業の命題となる今日、ネットワークレベルでのアクセス制御やアプリケーションレベルのセキュリティ対策を視野に入れながら、情報システムの導入を図ることを忘れてはいけません。
各種アプリケーションとの連携で期待されるVoIPネットワーク
企業の導入が活発化しているアプリケーションにVoIPがあります。音声とデータをIPネットワークに統合することにより、通信コストの削減だけでなくさまざまなメリットが期待できるからです。従来は拠点間(WAN)にVoIPを導入することで、内線電話用の回線コスト削減が主な狙いでした。しかし最近では、WANに加え、オフィス内(LAN)でVoIPを導入するケースが増えています。異動時やオフィスレイアウトの変更時、あるいは社内のプロジェクトチームの結成時など、ユーザは自分のIP電話機を最寄りの情報コンセントにつなぐだけで通話できるようになるなど、オフィスでのモビリティが向上することにより、ビジネススタイルの改革が可能になったためです。
VoIPは各種アプリケーションの連携が可能で、例えばメールシステムと連携させたユニファイドメッセージもその1つ。ボイスメールに蓄積されたメッセージをテキスト変換して電子メールで受け取る、電子メールの内容を音声合成技術によって外出先の携帯電話で聞くといった使い方も可能です(図3参照)。
図3 ユニファイドメッセージシステム
こうした社内のコミュニケーション環境の改善に加え、Webサイトや電子メール、顧客データベースなどを連携させたIPベースのコンタクトセンターの導入など、ITをフルに活用したVoIPシステムの提案、導入に向けても、情報システム担当者は大きな役割を果たさなくてはなりません。
また、IPネットワーク、IPアプリケーションの利用拡大とともに、IPv6も注目されています。IPv6は膨大なアドレス空間を提供するだけでなく、さまざまなデバイスとの接続を容易にするプラグ&プレイやセキュリティなどの機能が付与され、より簡便で信頼性の高いネットワークが実現すると期待されています。例えばVoIP端末毎にIPアドレスを付与することで、より使い勝手の高いピア・ツー・ピア通信が行えるなど、高度な企業ネットワークの構築が可能です。
このように、情報システムの高度化に向け、ネットワークの役割はますます大きくなっています。今後も、本企画では、ブロードバンドネットワーク、無線 LAN、VoIP、モバイル、IPv6などのキーワード別に、情報システム担当者が「知って得する」ネットワークの動向を紹介していきます。
次のページ「ソボQ」では、ネットワークに関する素朴な疑問にソボQ博士が答えてくれます。さて、今回のソボQ(素朴な疑問)は・・・?











