− 第1回 −
パロ谷を行く (ブータン) (2007年6月18日公開)

ヒマラヤ山脈の東にあるブータンは九州を少し大きくした程度の国だ。九州を切り取って7000メートル級の山にたてかけた、と思うとわかりやすい。平地が少なく渓谷が多い。
パロの谷はブータンに数ある谷の中で平地の占める面積が多い。飛行場もありインドやタイなどからの国際便はパロ谷に着く。標高が2300メートルと高いが米が採れ、谷は豊かだ。

豊かで国際的なパロの谷で行われる祭り、パロ・ツェチューはチベット仏教を広めた僧、パドマサンババの威光を悪霊たちに確認させる行事だ。5日間に渡って行われる法要を見るため近隣の人々は晴れ着を着て集まる。

男はゴ、という日本のドテラのような服、女性は絹の模様豊かなキラという布を身にまとう。キラは手織りの三枚の布を一枚に縫い合わせ、女性はそれを上手にまとう。一枚になった布で身体を包み、肩でピン止めし、ケラという帯をしめるだけで美しい晴れ着となる。何年もかけて織られた布をまとった女性たちは皆、キラに負けないように輝こうとしているようだ。
標高が高いためかパロ谷の日差しは強く、雨傘を日傘として使う。谷を見下ろす建物はブータン独特の宗教、行政機関を一緒にしたゾン。ゾンはブータン各地方にある。
写真家:小松義夫











