− 第6回 −
人々が自律的に移動できる街づくりを、ユビキタスネットワークが実現する
「安全・安心の街づくり」で世界に貢献する
同プロジェクトでは、自律的移動支援のデモンストレーションをすでに実施している。視覚障害サポートとして、歩道を歩きながら点字ブロックのICタグ情報をユビキタス・コミュニケータで読み取り、方位センサーと連動したナビゲーションを音声でガイドするサポート、また、工事現場での警告、商店街や建物情報のガイド、自動販売機の購入サポートが公開された。さらに一般サポートとして、住居表示板にユビキタス・コミュニケータをかざすと、周辺の地図情報を入手できる情報提供のデモがなされた。
その上で、来年度からは神戸市において実証実験(社会実験)を行う計画である。神戸は阪神淡路大震災の経験があり、街を安全に歩けるようにしようという意識が非常に高い地域である。そのため、実験地として最適だと考えられ、現在具体的な実験計画の詳細が立案中されている。商店街や官庁街などの主要地域と交通路を結んで、長い距離の自律的移動支援を実際に行う。そして、そのプロセスをマニュアル化し、全国で実施する際の指針にしていく考えである。
「BSEの全頭検査の実施などを見てもわかるように、日本は人々の生活に関する『安全・安心』意識が非常に高いと思います。街を人が安全に安心して歩けるようにする『自律的移動』も、食のトレーサビリティと同様に安全・安心な社会を作ろうという具体的な試みです。そこで得られた知見を公開し、『安全・安心の社会』を具体的に作っていくことで、日本は世界に大きく貢献することができると考えています」と坂村氏は最後に、自律的移動支援プロジェクトにかける思いを語った。
(2004年9月13日掲載)











