− 第4回 −
高スキルのテレワーカーが活躍する環境をユビキタス・ネットワークが実現する

ナレッジ・ワーカー:
機械ができる仕事は機械に任せて自動化し、より高度の知的労働に専念できる仕事人。
ブロードバンドの普及やモバイル・ネットワークの拡大により、本格的なユビキタス時代が幕を開けようとしている。強固な情報インフラが構築されたことで、情報を活用し、情報の生産に携わるナレッジ・ワーカーの働き方も変わりつつある。週に数日の在宅勤務を認める企業も増加中。多様な働き方を認めることで、多様な人材を確保して競争力の強化を図ろうとの狙いだ。そんな時代の流れを先導する企業の事例を見ながら、ナレッジ・ワーカーの新しい働き方について考えてみたい。
ユビキタスが可能にした在宅コール・センター、研究者の世界ネットワーク
2004年1月末現在、日本のブロードバンド通信サービス利用件数は1408万件(総務省調べ)、一方で無線LANに代表されるモバイル環境の広帯域化も急速に進んでいる。ユビキタス環境の進展に伴い、ビジネスやコミュニケーションのスタイルも大きく変わりつつある。特に、テレワークという働き方が、近年様々な分野で広がってきた。
今、多くの企業や行政機関が関心を寄せているのが、低コストのIP電話を活用した在宅コール・センター。例えば、秘書センター(東京都渋谷区)は、コラボス(東京都中央区)の提供するASPサービスを活用して、伝言や商品受注などの業務代行サービスを行っている。月額7500円からという低料金実現のカギは、在宅オペレーターによるIPコール・センターである。在宅だから、オペレーターの業務スペースや交通費のコストはかからない。
こうしたコスト削減型のテレワークとは別に、研究開発型のテレワークもある。米製薬大手イーライリリーが2001年、インターネット上に立ち上げた研究開発サイト「イノセンティブ」には、全世界の研究者4万人以上が参加している。サイトに提示された研究開発上の課題に対して、研究者が優れた解決策を提案すれば、1万ドル以上の報奨金が支払われる仕組み。社員研究者だけでなく世界中の頭脳を結集することで、同社は研究開発の質の向上とスピード・アップを図ろうとしている。
また、インターネットVPNなどによって社外から社内LANへのリモート・アクセスを可能にし、週に数日の在宅勤務を認める企業も増えている。出産や子育てを機にノウハウを持つ社員の流出を防ごうと、多くの企業が多様なワーク・スタイルを模索している。
その背景には、規格大量生産的な発想がもはや通用しなくなったという共通認識がある。画一的な労働力を大量投入することで、競争相手に先んじることのできる時代は去った。今や多様な人材を引き付け、彼らを本来の意味で生かすことのできる会社こそが生き残る時代。なぜなら、企業競争力にとって決定的な意味を持つ差異を作り出すことができるのは、人間しかいないからである。
そこで、ナレッジ・ワーカーが気持ちよく仕事のできる環境を追求して生まれた企業の実例を紹介しよう。1998年に設立されたデジタルフォレスト。同社はテレワーク技術者の力を集め、システム開発や製品開発に取り組んでいる。











