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ユビキタスライフ

− 第2回 −

多様なサービスを可能にする新しい自治体像

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行政サービスの電子化によって住民一人ひとりに対応した情報提供も可能に

 住民の生活は、社会のIT化の進展とともにますます便利になっている。例えば、コンビニエンス・ストアは、ITをフルに活用したPOS(point of sales)システムのおかげで、365日休むことなくサービスを提供し、日常の暮らしに必要なアイテムなら、たいていのものを品揃えしている。

 また、銀行や証券などの金融分野でも、情報通信ネットワークをフルに活用した各種オンライン・サービスが提供され、住民がわざわざ窓口まで足を運ばなくても、ほとんどの事務手続きが処理できるようになっている。

 ユビキタス社会の進展によって、このようなサービスの質はさらに向上していくものと思われるが、住民が行政分野にも同様の利便性を求めるのはごく自然の流れといえるだろう。

 行政サービスも24時間年中無休で、様々な情報機器を通じて行政の各種チャネルにアクセスできるようになれば、わざわざ仕事を休んで自治体の窓口まで足を運ぶ必要はなくなってくる。岡山市の「e!(イー・びっくり) 市役所実証実験」は、まさにそれを先取りしたものといっていい。

 また、自宅に居ながらにして、自治体の電子会議室で自分の意見を述べたり、パブリックコメント手続きによって住民参加型の自治体構築に参画したりすることも可能になる。そうすれば、真の意味での「住民の力による街づくり」が実現していくはずだ。

 さらに進化すれば、住民一人ひとりに対して、その人だけに必要な情報を「プッシュ型」で提供するサービスも出現してくるだろう。これは、例えば「○○さん、今度健康診断がありますから、忘れずに受診してください」といった各個人に向けた固有のメッセージが、電子自治体のポータルサイトもしくはメールで受け取れる仕組みである。

 自治体がこうした「質の高い行政サービスの提供」を実現するには、事務処理全般の見直しによる「行政の効率化・スリム化」も同時に進める必要がある。これまでの自治体は縦割り型の組織であったため、一人の住民に対して、様々な部署からお知らせなどが届けられていた。「行政の効率化・スリム化」を進めれば、先のプッシュ型サービスも、住民は統合化されたサービスとして受けられるようになる。

 こうして電子自治体が構築されれば、行政と住民との距離がぐっと縮まり、行政サービスの質はさらに向上していくことは間違いない。日々の暮らしのレベルで、ユビキタスの恩恵を本当に実感できる日がすぐそこまで来ようとしている。

(2004年4月26日掲載)

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