− 第9回 −
「成長するインドIT産業」
〜見えないメイド・イン・インディアが身の回りにあふれ出す〜
遠くて近い? 我々とインドのIT産業
我々が日本で普通に生活を送っている中では、なかなかインドのIT産業・IT企業の存在を感じることはないかも知れない。
ただ、これまで見てきたように欧米のベンダーがインドでのソフトウェア・サービスの開発を進め、日本企業もインドへの進出を加速する中で、例えば我々が大手金融機関のサービスなどを利用する裏側で、インドから情報が来ているということは十分にありえる世の中になっている。米国ではコールセンターに電話をすると、実際にはインドにいるインド人が英語で対応しているといったケースも増加しているようだ。
また日本企業にとって、インドは広大なマーケットと安価な労働力を提供する魅力的な場所かもしれないが、我々のような日本で働く職業人にとってはコストが安く、能力も優れた競争相手となる可能性も今後は十二分に想定できよう。一方、先述のとおりに日本の個人投資家の中には株式投資によって、インドIT産業の成長の恩恵を享受している人々がいるのも事実である。
このように見ると、一見では関連のなさそうなインドIT産業と我々の関係が、意外と深い関係で結ばれてきそうな感じも出てくる。フラット化する世界に生きる我々にとって、急速に拡大するインドのIT産業は「関係ないもの」として隅に追いやるのではなく、そのメリットをどのように生かすか、その脅威をいかに避けるかを真剣に考えるだけの価値がある対象といえるのではないだろうか。
(執筆担当:大平)
(2007年6月4日公開)











