− 第8回 −
仮想世界の可能性を考える
〜セカンドライフが提示するインターネットのこれから
サービスの基本思想はWeb2.0〜ユーザ参加型
当初、このサービスを「仮想世界ゲーム」として紹介する記事もあったが、参加者には従来のオンラインゲームの様な、「仲間と協力して敵を倒す」といった明確な目的はなく、代わりに建物や洋服などいろいろなアイテムやサービスを作る仕組み(=プログラミング言語)と、それらをやり取りするための社会インフラに相当する仕組みから成り立っている。
すなわち、実社会の仕組みを模倣した仮想世界であり、「ヒト・モノ・カネ・情報」からなる活動主体と、それを実現する場としての「土地」、そして社会として機能するための管理統治機能がベースだ。仮想世界を構成するサーバは、リンデン社による管理機能が組込まれた領域と、一部の利用者が自身の世界を運営するレンタルサーバ群からなると考えられる。
参加者は自分のセンスで自由な創造を楽しむことがこのサービスの目的であり、著作物に対する権利を持つことが認められているのが大きな特長になっている。代表的な著作物は、世界のなかでの自身の姿である「アバター」やそれに着用させる様々なファッションアイテム、アバターが使用する様々な道具や建物といった「モノ」と、アバターなどが行う「動作」を実現するプログラムが中心になる。
例えば、ダンスホールであればその場に応じた好みのドレスアップやヘアスタイルなどを自身で製作するか、それができなければアイテムとして購入する。さらに、音楽に合わせて踊るプログラムをやはり自身で製作するかアイテムとして購入するわけだ。
これらの組み合わせにより、娯楽をはじめとする様々なサービスを生み出すことができ、モノや動作のプログラムを売買したり、それらを使用するサービスや場の提供で利用料をとったりという経済行為が仮想通貨により成立し、経済社会が機能し仮想世界全体が発展してゆく仕組みである。
これは「ユーザ参加型」というウェブ2.0の思想を上手く取り入れたものであり、それをウェブではなく3次元CGを中心とする新しいインターフェースで実践しようとする試みがセカンドライフなのである。












