− 第7回 −
シニア層が牽引する個人市場
〜拡大する「時間消費型」サービス〜
3.シニア層の「時間」を取り込めないIT
最近は「パソコン」や「インターネット」をやってみたいというシニア層が多く、また今後は、前世代に比べてITに精通した「団塊世代」が加わることから、IT業界としてはシニア市場への期待は大きい。
しかし、足元のパソコン市場は芳しくない。社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)によれば、昨年の個人向けパソコン市場低迷の要因について「個人の消費・支出が薄型テレビや海外旅行等に分散し低調に推移した」としている。「テレビ」や「旅行」の主役がシニア層であることを考えれば、「パソコン」はシニア層のニーズを上手く取込めていないということだろう。
「時間」という観点で「テレビ」と「インターネット」の接続時間を比較すると、シニア層の平日における「テレビ」が約4時間以上であるのに対して、「インターネット」利用は僅か約10分と短い。非シニア層と比べると、「インターネット」利用時間は必ずしも極端に短くはないが、「テレビ」は圧倒的に長い。リタイア後にメディアとの接触時間が増えるシニア層は「テレビ」を通じた「時間」は増やすものの、「パソコン」を通じた「時間」は増やさない傾向がある。シニア層にとって「テレビ」は「時間消費型」ハードだが、「パソコン」はそうではないという認識があるようだ。
「テレビ」と「インターネット」の年代別接続時間

パソコン業界も地上波デジタル放送対応テレビを中心としたAV機能充実と画面の大型化等で、機能的には「テレビ」よりもかなりお得な製品を打ち出してきたものの、これまでは決定打とはなっていない。販売店側からしても、テレビ売り場とパソコン売り場を分けていることから、パソコン売り場に陳列されるAV機能付きパソコンの売り方は難しいとの意見も多い。











