− 第1回 −
4月 気ままな散歩=ハムティン湾 (2008年4月7日公開)
香港の約4割を占めるカントリーパークができて昨年で30年たった。日本との戦争ではげ山になった山々は今では緑したたる別天地になっている。
こうなるまでの苦労と言うものをぼくは知らなかった。自然にそうなるものだと思っていた。しかし、環境保護が今ほどやかましく言われるよほど以前から、香港の人々はこの一帯の環境をどう保全し、改善するかに真剣に取り組んでいたのだ。
ショッピングもギャンブルも結構だが、あわせて香港の営々たる環境保護の結果を知るのも意味があるだろう。今後それこそが香港のそして南アジアの貴重な資産になり、環境保護の指針となるだろう。
香港が栄えるにつれ辺境の村は過疎化が進み、人々は牛を置き去りにして都会に向かった。おかげで牛たちは今では野生となり、群を作って勝手に生きている。日がな一日あたりをゆっくり気ままに散歩する。とりわけ浜辺が好きらしい。
しかし、増えすぎて時折捕獲される。野生と都会、香港とは極端なまでの多様性に満ちた不思議な都会だ。
写真・文: 金子 晴彦










