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Front Line in Asia

− 第5回 −

普及率110%!もうひとつのケータイ先進国"台湾"
「コミュニケーション重視のユビキタスライフを謳歌するタイワニーズ」

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ITアナリスト 今津美樹  プロフィール 

 日本におけるケータイの普及は、急速に普及の進むアジア諸国においてもダントツだとお思いの方も多いと思う。しかし、お馴染みの台湾が実はケータイ普及率100%を越えていることをご存知だろうか。ICチップやコンピュータ部品の生産など世界の工場とも呼ばれる台湾では、すでにケータイはひとり2台を所有する時代に突入している。台湾のおもしろさは、食文化だけではない。様々な文化とライフスタイルが混在し、進化する台湾のケータイ事情とユビキタスライフをレポートしてみよう。



ケータイの普及率110%

 最近の"アジアンブーム"に乗り、距離的条件、物価などの手軽さにより"食"や"お茶"を目当てにした日本人観光客も多い台湾。そのため台湾への親近感を持つ人も多いだろう。しかし実際には複雑な歴史的経緯や民族性を理解している人は少なく、さらに台湾で生活する人々のライフスタイルについての情報はあまり多くない。特に、台湾が世界の工場として多くの電子機器や電子部品を生産・供給していることは周知にもかかわらず、台湾の情報化やネットワーク環境については、ほとんど知られていない。

 台湾のケータイの普及率は110%を超え、ひとり2台を所有する時代に突入している。ひとりあたりの所持率は、日本以上に高いことになる。

 最近では多機能機種の普及に伴い、モバイルコンテンツ市場が伸びはじめている。ここ数ヶ月、ケータイのボタンを利用して、電動ドアを開閉、ケータイのショートメッセージによって家の中の冷房、ガスのスイッチを操作するなど、ケータイのリモコン化に関するニュースが相次いでいる。また、カメラ機能、インターネット接続、GPSを利用した自動車盗難防止のサービスなど、様々なアプリケーションの発表が行われ、コンテンツの多様化が進みはじめている。



タイワニーズのライフスタイルを追う

 では、早速タイワニーズ(台湾人)の生活を追いながら、ユビキタスライフの現状に迫ってみよう。

 タイワニーズの朝は早い。もっとも若者は夜更かしをすることも多く、夜の町は朝以上に活気があるのは確かだ。朝7時には町はすっかり活動を始めていて、人通りは少なくない。台北では、朝の通勤や通学にMRTを利用する人が多い。MRTは、捷運(Jieyun)と呼ばれる新交通システムで日本でも非接触型のICカードが利用できる交通機関として有名だ。渋滞に関係なく移動でき、分かりやすいので旅行者にとっても利用しやすい。MRTでの移動の車中では、日本のようにケータイを操作している親指族はほとんど見かけず、ミュージックプレイヤーを聞いている若者の姿がちらほらいるくらいだ。

 昼食はともかく夕食を1人で食べる人は少ない。食事は何人かで連れ立って食べるのが普通なのだ。1人で食事をしている台湾人の姿を見かける事は少ない。また、日本に比べ、ゆっくりと昼寝をする。昼休みが90分ある所もあるそうだ。これは食事を取った後に昼寝をするためだという。特にOLは、昼寝をすることが多く、男性社員は喫茶店でお茶を飲んでいることが多い。

 夕方前、学生達の下校ラッシュが始まる。この時間のファーストフード店は、学生に占領され、参考書や教科書を広げて勉強する姿で一杯だ。日本以上の学歴社会と言われる台湾の象徴的な光景だ。

 一方オフィスでは、就業時間が終わるとすぐに帰り支度。残業するケースは極めて珍しく、サービス残業もない。中には仕事が終わると別のアルバイトに出かける人もいるという。台湾では、副業を持つこともめずらしいことではない。


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