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業界が変わるビジネストレンド

− 第25回 −

「食」への関心の高まりに応える
〜フードビジネスにおけるIT化〜

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宇宙開発の成果から生まれたハイパースペクトルカメラ

エバ・ジャパン株式会社 代表取締役 野呂直樹氏

エバ・ジャパン株式会社 代表取締役
野呂直樹氏

 光を照射してその反射スペクトルを測定するという技術は、宇宙開発から生まれた最先端の技術である。エバ・ジャパン代表取締役の野呂直樹氏は、「鮮度アシスト」の開発経緯についてこう語る。

 「この測定器のベースとなったのは、ハイパースペクトルカメラという特殊なカメラです。北海道工業大学准教授・佐鳥新氏が、宇宙から地上の農作物の作柄状況などを見る農業用リモートセンシングのために開発したものです。

 しかし、農業用リモートセンシングの市場は非常に小さく、このままだとせっかく開発したハイパースペクトルカメラの技術が埋もれてしまう。そこで、私たちがこれを生かせる市場の開拓を推進することになり、その第一弾が『鮮度アシスト』だったというわけです」

 光は物質に当たると、一部は吸収・透過され、残りは反射される。この反射した光を反射スペクトルといい、それは物質によって異なるが、同じ物質でも状態が変化(鮮度劣化など)すれば、部分的に変化していく。この反射スペクトルを数十から数百に細かく分光して、撮影画像のピクセル(画素)ごとのスペクトルデータを分析・視覚的に画像として表現するのが、ハイパースペクトル技術だ。佐鳥准教授はこの技術を開発し、日本で初めてハイパースペクトルカメラの製品化に成功した。

鮮度アシスト

鮮度アシスト

 対象物がどのような状態にあるのかを、その反射光を分析することで見ていこうというのがスペクトル計測器である。「鮮度アシスト」の場合でいえば、鮮度劣化の経時変化が光合成による光吸収の波長帯に現れることを突きとめ、その波長帯のスペクトルをスペクトル計測器で測ることで、必要な鮮度データを得ることができるようになった。

 「これと同様の考え方で、それぞれの対象物の計測に必要なスペクトルのみを、ハンディなスペクトル計測器で測るシステムをつくれば、応用範囲は広がっていきます。環境や農業分野、医療やバイオ分野、ITS分野、建築分野、食品や電子機器の検査分野など、様々な企業から当社に引き合いが寄せられています」


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