− 第24回 −
ITはシニアライフをどのように変えていくのか
〜シニアマーケットにおけるIT化を探る〜
「50歳未満お断り!」のコミュニティサイト
さて、シニアコミュニケーションの活動でもう1つ忘れてならないのが、創業の年である2000年の7月からスタートしたコミュニティサイト、「STAGE」である。そのキャッチフレーズは、「50歳未満お断り!」。2000年といえば、シニア世代でインターネットを利用する人は数パーセントという時代だった。
シニア世代のいろいろな方の声を直接聞いたり、アンケートに答えてもらったりすることが、このシニア専用サイトの当初の目的だった。シニアのインターネット利用者が増えるにつれ、メディアとしての役割が強くなっていった。
STAGEではもともと、自分たちでゼロからコンテンツをつくって、一方的に情報を発信していこうという発想はなかった。あくまで会員参加型サイトに徹して、会員自らが情報や意見を発信し、それをベースにコミュニティを広げていくことが基本となっている。開設当初も、もちろんこうした姿勢を貫いていたのだが、その後これが逆に幸いして会員の支持は広がっていった。
例えば、「ラストラブ」というコンテンツがある。これは、シニア世代の性をまじめに考える、ある会員の投稿が発端となった。最初は男性会員の間で話題となったが、そのうちに女性も参加するようになって、盛り上がりを見せてきた。特に女性会員からは、「私たち女性はある年齢になると、このような話題について誰とも話せなくなるが、ネットを通じてまじめに話し合える場ができてとても嬉しい」という声が寄せられたのだ。
「運営する側にとっても予想外の展開でしたが、シニア世代のサイトには、恋愛や性について真摯に語り合える場が絶対に必要だとの確信を得て、この『ラストラブ』というコンテンツを新たに立ち上げることになったのでした。
現在、ブログでは60代、70代の方々も数多く書き込みをされていますし、グルメや家探しなどの人気サイトとSTAGEとがコラボレーションしたサイトも数多くあります。会員数は33万人。ここに寄せられた様々な意見や情報が当社の次の事業に反映され、ビジネス領域も着実に拡大しているところです」
さて、今ではシニア世代でも、インターネットが当たり前の時代になってきたわけだが、企業のホームページなどを見てみると、シニア世代への気配りを実感させるものはまだまだ多くはない。「STAGEで培った膨大なノウハウの蓄積を基に、シニア世代に配慮したコンテンツづくりのコンサルティングなどにもこれから力を入れていきたい」と小木曽氏はインタビューを締めくくった。
シニア向けコミュニティサイト「STAGE」











