− 第12回 −
ITをフルに活用したニューコンセプトの銀行が次々に出現
〜金融業界におけるIT化の新しいトレンドを探る〜
経営理念に“Entertainment”を掲げてユニークな事業展開

イーバンク銀行もセブン銀行と同様、キャッシュカードは発行しているが、通帳は発行していない。両行とも、既存の銀行とはかなり趣を異にする「銀行」であるが、このようなことから、セキュリティは果たして大丈夫かと心配する向きも多い。では、イーバンク銀行の場合はどうなっているのだろうか。
同行では、最高水準の暗号化技術の採用、強固なファイアウォールの実装、24時間体制での監視など、最先端の技術やノウハウを活用したシステムによって安全・安心を確保している。
例えば、パソコンなどからログインするとき、支店名、口座番号、ログイン用パスワードを入れる必要があるが、それらを入力すると、そのユーザーが登録しているメールアドレスあてに専用のコードが発行され、それをさらに追加して入力しなければログインできないようなセキュリティサービスも提供している。
このように、システムの安全面では何重もの備えを張り巡らせているイーバンク銀行であるが、社風も固いかといえば、全くその逆だと、永島氏は笑顔で語る。
「イーバンク銀行では、人マネではないオリジナリティを何よりも大切にしています。こんな考えの下に、自分たち自身が楽しく仕事をしていなければ、お客様にもいいサービスは提供できないと、経営理念の一つに“Entertainment”を掲げているのです。
例えば、他行との取引の関係上、支店名というのは口座には必須なのですが、イーバンク銀行では、これを『ジャズ支店』や『ワルツ支店』など、音楽にちなんだ支店名の表示にし、これまでの銀行にはない楽しさを提案しています」
また同行では、革新的なサービスを普及させるためには、安定的な経営基盤が重要だということから、2005年11月から、投資信託などの金融商品の取り扱いもスタートさせた。実店舗を展開しているわけではないので、もちろんこうした金融商品の販売もすべてインターネット経由である。
「これまで一部の大口投資家や機関投資家向け商品であったヘッジファンドに、一般のお客様が10万円から投資できるようにした投資信託「イーバンク・ヘッジファンドe501」を開発し、第一号商品として売り出しました。これは、イーバンク銀行のオリジナル商品。おかげさまで、好調な売れ行きを見せています。
また、こうしたリスク商品の販売に当たっては、お客様への十分な説明が義務づけられていますが、このオリジナル商品の仕組みを分かりやすく、楽しく解説した動画も同時に制作。これをご覧になって納得した上で、商品を購入していただけるようにしています」
同行には、インターネット経由で顧客からさまざまな投稿が寄せられるが、この情報を全社員で共有し、新しいサービスや商品の開発に活用する仕組みも活躍している。このようなところも、一般の銀行とはひと味違ったところといえるだろう。











