− 第11回 −
高齢社会に向けてITはどのような役割を果たせるか
〜介護・医療の分野におけるIT化〜
「サンセール香里園」
介護ステーションのモニター
わが国が、既に世界トップクラスの高齢社会になっていることは、ご存じの通りである。現在、65歳以上の高齢人口は全体の20%であるが、2007年、いわゆる団塊の世代が60歳の定年を迎え始めれば、これにさらに拍車がかかるのは必至の状況である。また、本格的な高齢社会の到来を目前にして、医療制度の抜本的見直しも叫ばれ、医療機関を取り巻く環境はますます厳しくなってきている。今回は、こうした流れを背景として、介護・医療分野におけるIT化の事例をレポートする。
2050年には国民の3人に1人が高齢者
全人口に占める65歳以上の人口の割合を高齢人口比率というが、総務省の推計によると、2005年9月現在、日本の高齢人口比率は20.0%。日本国民の5.0人に1人は65歳以上の高齢者で占められていることになる。
そして2015年には、団塊の世代のすべてが65歳以上になって高齢人口は一気に急増。これを「2015年問題」と呼んでいる。こうして高齢人口はその後も増え続け、2025年には総人口の28.7%に、さらに2050年には35.7%にまで達すると推計されている。つまり、あと50年もしないうちに、わが国は人口の3人に1人が高齢者で占められるというのである。
このように高齢化のスピードがあまりにも急速なため、社会制度などで準備が追いついていない面もあり、より一層の議論が求められる。では、このような社会においてITはどのような役割を果たしていけるのか。そんな事例を紹介していくことにしたい。











