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2007/10/31

BCPとテレワーク(カリフォルニアでの山火事対応)

カリフォルニアで山火事が起こりましたが、テレワークが有効だったという記事が出ていました。

この記事によると、サンディエゴに本社を置く2社(Overland Storage社とWebsense社)は、火事による直接被害は受けていませんが、従業員への影響のためBCPを発動もしくは発動準備をしたとのことです。

Overland Storage社の場合、従業員は自宅から会社のネットワークにアクセスして業務を継続しました。山火事が続いている間は携帯電話の利用を制限するよう当局から要請があったので自宅の電話回線を使っています。

その他、他地区の支社からの応援や、英国支社での問合せ対応支援なども行われました。

Websense社の場合、社屋自身は避難地域外ですが、火災による影響を考慮してサンディエゴの本社を閉鎖しました。しかし多くの従業員が、自宅から会社のネットワークにアクセスして仕事を続けたそうです。

今回のポイントはテレワークです。

自宅のPCを使ってメールを読めるようにしている人は結構多いのではないでしょうか。また会社のメールを自宅用のメールアドレスに転送して読まれている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、自宅のメール環境を使って仕事をしても、会社に戻るとまたメールの整理をしなければなりません。
更に自宅のPCに企業秘密や個人情報が溜まることになり、情報漏えいの心配も出てきます。

メールだけでは、会社内のWebや業務システム、共有ファイルにアクセスできなくて歯がゆい思いをされたこともあるのではないでしょうか。

これらの問題を解決するには以下の2つが必要です。

 (1) 会社のネットワークにアクセスできるようにする
   (自宅からVPN(Virtual Private Network)が使えるようにする)

 (2) シンクライアント環境を導入する
   (Thin Client:PCの環境をサーバ上で持つ方式)

シンクライアントについては以前のブログでも書きましたが、かなり便利です。
会社の席にいるのと全く同じ状況が、自宅でも、スターバックスでも、空港の中でも、ホテルでも再現できるからです。

先日ロンドンに出張した際、ヒースロー空港からパディントン駅までの間、急行列車の中から日本のシンクライアント環境にアクセスしてみました。この急行列車では社内で無線LANのサービスを提供しており、Biglobeのアカウントを使ってローミングサービス経由で使うことが出来ました。

さすがに通信状況が最善ではないようで、スピードは遅かったのですが、何とか自分のデスクトップ画面を表示してメールを読み書きすることが出来ました。

ちょっと脱線してしまいましたが、ポイントは普段からテレワーク出来る環境を用意しておき、時々実際に使っておくということです。災害が発生してから、普段使ったことの無い環境をセットアップして....ということでは間に合いません。

勿論、ネットワークが使えないと上記の方法は使えませんが、一旦使えるようになると、その後の業務の立ち上げは迅速に出来、災害復旧後でも何も後処理をする必要が無いという点が大きなメリットだと思います。

皆さんはどうでしょうか?

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2007/10/22

BCP互助契約

最近いくつかBCP実行のための会社間での新たな互助契約についての記事が出たので考えてみたいと思います。

■日経新聞、朝日新聞、読売新聞
10/1にはこの3社間で、インターネット分野での共同事業、戸別配達の共同化、新聞発行の事業継続計画(BCP)について業務提携したと発表がありました。

BCPは、災害やシステム障害などで、新聞発行が不可能になった際に、紙面制作・印刷の代行、輸送の支援について、相互に援助する内容で、2008年3月末までに正式な協定を結ぶ予定です。

勿論各社は独自のバックアップ体制を持っていますが、更に事業継続性を高めるために協定を結んだようです。

通信回線障害などの部分的なシステム障害の場合、本社と地方の印刷工場を結ぶ通信回線をお互いに融通しあうことにより、地方の印刷工場も活用したバックアップ体制をとるとのことです。

これにはデータやシステムの標準化も関係してきますが、システムの共通化/共用化が実現できれば、中長期的にはコストダウンにつながるとの経営判断も入っています。

ポイントは、企業の競争は、新聞記事の内容そのものに重きを置いて、新聞の配達能力についてはニュースを届けるという社会的責任から、業界横断の取り組みとして事業継続とコスト適正化を同時に狙うということでしょうか。


■大証とジャスダック
今度は10/9に大阪証券取引所とジャスダック証券取引所が、非常時に売買システムを相互に利用しあう「緊急取引制度」を開始しました。

例えば、東京で大災害が発生した場合、東京側(ジャスダック)の各銘柄を大阪側(大証)に上場し、証券会社は大証の銘柄として売買します。但し対象はそれぞれの取引所に単独で上場している銘柄に絞っています。

業務再開は、取引所側の準備に加え証券会社や投資家への通知が必要となるためリアルタイムではなく、翌営業日を基本としています。

他のシステムを使っての処理となると、やはり標準化が必要ですが、証券業界では既に標準化が進んでいるため、システム面での大きな変更は必要なかったとのことです。

同時被災が考えにくい、類似の業務を行っている、システム面でも融通が利きやすい、相手方にも余裕があるなど、いくつかの条件をクリヤできる場合、互助契約を考えるのも一考かと思いました。

システム面に限って言えば、この互助のお見合いをもっと広い範囲で、共有リソースという形で実現したのが、共有型のバックアップセンターサービスですね。
最近は仮想化の技術も発展してきたので、元システムと同じ機器でなくとも共有設備を一時的に借りることでバックアップシステムの立ち上げがよりやりやすくなってきました。

来年3月から次世代ネットワーク(NGN)の商用サービスが始まるとの記事が出ています。仮想化と高速で高信頼のネットワークの発展が、共有もしくは共用のシステムリソースの実現を後押しして、事業継続力向上に役立ってくれることを期待しています。

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