企業情報としてのBCPの紹介
企業のBCPは秘密ということで中々内容を公開しないのが常ですが、Webの「企業情報」のページにハイレベルですがBCPについて掲載しているのを見つけましたのでご紹介します。
その企業は清水建設です。
内容は、「基本方針」、「災害の特定と被害想定」、「BCPの視点」からなっています。
・「基本方針」
この中では【BCPの方針】の一つとして「社会・地域に貢献するという意識を全社で共有する」を挙げています。これは企業の生き残りを第一命題にしている欧米系のBCPとは一味違う日本のBCPの特徴でしょうか。
・「災害の特定と被害想定」
ここでは「東京湾北部地震」を対象にしています。東京に本社または重要拠点がある企業ではよくあるケースではないかと思います。
但し、災害の要因は地震だけとは限らないので今後、社内的には疫病やテロなどにも拡大されていくのではと予想します。
・「BCPの視点」
「事前対策」では、自社の備えだけでなく、お客様のBCPに関する取り組みを支援するサービス(耐震化、建物被害予測)についても触れているところがユニークです。
(これは前回の「有価証券報告書におけるBCPの開示状況」でも触れました)
・主な首都圏の震災対策拠点
拠点の明示も普通避けることが多いですが、簡単な図示をすることで位置のイメージが何となくわかるようになっています。どれがどれの代替関係にあるかまでは、さすがに開示できないので、この見せ方もぎりぎりの線かなという感じです。
企業のWebにBCPについての情報を公開するというのはこれから徐々に広まっていくと思われます。ハイレベルに抑えると、企業間の差が出なくなり、どれを見ても似たり寄ったりという時代が来るかもしれません。それでも、BCPの保有と維持を堂々と訴求できるところに意味があるでしょう。
早い者勝ちですね。
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有価証券報告書におけるBCPの開示状況
有価証券報告書におけるBCPの開示状況が企業等の事業継続・防災評価検討委員会で紹介されました。
企業等の事業継続・防災評価検討委員会には、2005年にBCPガイドラインを策定した内閣府中央防災会議の中の「民間と市場の力を活かした防災力向上に関する専門調査会」メンバーが多く参加しています。私も以前オブザーバーで専門調査会には何度か参加したことがあります。Webページには会議資料や議事録が掲載されています。中々ユニークな資料も多いので参考になります。
今回は、上記Webページの中の資料1で、BCPが有価証券報告書でどのように表現されているか、8つの企業を例に挙げています。
中を見てみると2つのタイプに分類されます。
(1) 企業自身のBCP取り組み状況の紹介
体制の整備
BCPの策定
復旧訓練
安否確認システムの導入
バックアップ施設の整備
代替オフィスの確保
(2) BCP策定を支援するツールやサービスの紹介
地震リスク評価システムを用いて最適なプランを提案
津波被害予測システムを用いてBCP策定支援業務を受託
社内の取り組み成果を新規ソリューション、新規サービスとしてビジネス展開
計測、制御技術、ノウハウを提供
BCPを作成する動機としては、災害に対する危機管理だけでなく、内部統制の中でのリスク管理、情報セキュリティ管理ISMS、ITサービスマネジメントシステムISO20000(ITILの国際規格)などと関連付けて記載されることも多いです。
またBCPがあったとしても完全には災害から守れないリスクも残りうることを明記するところもあります。
いよいよ企業においてBCPへの取り組みが必要不可欠で、投資家や社会に対してもその状況を開示し、アピールしていく時代に入ったようです。
皆さんも参考にされてはいかがでしょうか?










