SaaSとSMB
SaaSとSMB。この二つのキーワードを最近よく見聞きするようになってきた。
日本から届くIT関連のニュースの中にこの二つの言葉を多く見かけるようになってから久しいが、ようやく日本でも本格的にSaaSの本格的なビジネス展開が見られるようになってきているということだろう。
しかしいつも不思議に思っていることがある。なぜ日本企業はこの分野で米国市場に本格参入しないのだろうかということだ。
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日本でSaaSやASPなどの普及が遅れたことにはいくつか理由があるだろうが、米国に住む身として一番大きな要因と感じられるのは、その社会/ビジネス慣習の差異によるものではないかと言うことだ。
米国では、個人でも個別に納税の義務があり、企業に勤務する会社員でもそれは同様だ。毎年3月には政府からも申告の勧告が始終PRされる。
会計士の所に駆け込む人も多く、つまりここで既に「アウトソーシング」の概念が身に付いているわけだ。
その一方で、当然自分でその作業を行う人も多い。そしてここ十数年は各個人が自宅のPCでその作業を行えるように、様々な会計ソフトが市場に出回ることとなる。アウトソーシングするべき所を、PC上で業務処理を行うこととなる。ソフトを購入する訳なのでSaaSというわけではないが、しかしその概念は同様であることがご理解いただけると思う。
この種の会計ソフト、現在ではいくつかのディフェクトスタンダードソフトも存在し、それらは、州/自治体別のテンプレートが用意されていることが多く、また個人事業者向けには業種ごとに細かい雛形も多く出回っている。非常に便利に出来ているというわけだ。
そして米国企業である当社も当然毎年会計義務があるために、この種のアプリケーションを使用することがあるのだが、このときに先の「疑問」がわき上がるのである。
確かにこの種の会計ソフトは非常に便利である。支持通りに入力していくことで必要書類を作成出来るし、細かい計算式など組み込まれており、人的ミスも生じにくい。しかしやはり「アメリカ的」なところが目に付いてしまうのだ。
出来が悪いなどと言うつもりは毛頭無い。それどころか、ディフェクトスタンダードとなっているいくつかはその機能や使い勝手まで含め、非常に素晴らしい製品だと思う。しかし、日本人のきめ細かさや、日本製ソフトの痒いところに手が届くような綿密さ/きめ細かさを知ってしまうと、もっと良くなる余地が見えてくる々また確かなのである。
これは何も私/日本人だけではなく、一般的なアメリカ人の友人にもそう感じている人は多い。会計の知識が少しでもあるのなら簡単に理解出来るところが、しかし全くの素人には理解出来ないというケースは多く、このような場合にはやはりもっと親切でも良いなと思うことがしばしばなのである。であれば、この市場に日本製品が参入すれば、、、。いつもそう思ってしまうのである
なぜ日本のIT関連企業は米国にある日系企業をもっと開拓しようとしないのだろうか。意外なほどの市場があると思うし、米国市場への足がかりともなるだろう。そしてそこでの経験と実績はそう長く待たなくてもすぐに還元されるはずだ。
アウトソーシングに対する社会背景などが違うため、日米で同じようにSaaS事業が成功するとは思えない。日本へ進出したSaaS大手のいくつかが苦戦しているのはそのせいだろう。日本には日本向けのやり方が合っていることは事実だろうが、裏を返せば日本製のメリットを生かす市場が他にあってもおかしくはないと言うことだ。
現在PC(やサーバー)にインストールされているOSやアプリケーション・ソフトウェアに日本製のものは少ない。OSだろうがビジネスソフトだろうが、「この分野は日本製の○○が主流」と言うものが少ないのは残念だ。しかしある特定のSaaS分野であれば、日本製品の市場はあると思う。そしてアメリカには日系の企業は多く、特にこちらでスタートアップしたビジネスの多くがSMBである。こういう市場にはアメリカ的な大規模なERPシステムは過剰だし、また使い勝手やビジネス慣習にもそぐわない。ここにこそ、日本のIT企業は攻め入るべきではないだろうか。
どこか一歩先んじた企業の一人勝ちになるような気がするのだが、、、。。
最終更新時間 23:58 | コメント (0) | トラックバック (0)
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