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トップwisdomBlogWisdom Blogに登場するブロガーによるブログ座談会
Wisdom Blogに登場するブロガーによるブログ座談会
  Wisdom blogには、実に20にも及ぶブログが開設されています。
今回は、ブログを執筆しているブロガーが一堂に会し、コミュニケーションツールとして定着しはじめた
ブログの可能性について意見交換が行われました。
進行は、「女性ベンチャー起業家の細うで繁盛記」の林 千晶氏が担当されました。

参加者(順不同、敬称略):
藤木 俊明、林 千晶 、児玉 充晴、野澤 智行、今津 美樹、成川 泰教、中村 宏、上野 勝之、池田 秀一、 藤本 幸一郎、トラクタラボ(tutti)
Wisdom Blog運営事務局

Blog座談会
「ブログ」との係わり
林:お集まりいただいた皆さんのプロフィールとブログのご紹介からお願いします。では、シリコンバレーからのブログとして楽しみにしています藤本さんお願いします。

藤本:インターネットに長く携わってきましたので、SNSとの係わりは比較的多く、mixiなど、ユーザとしての利用頻度は高いのですが、自分でブログを書くのは初めてです。
ネットワーク屋の目指すべきは、"ネットワークで幸せになること"、"幸せなコミュニケーション"だと思っています。
PtoPに代表されるように、使い続けられるネットワークインフラについても興味を持っています。米国のゲームの展示会では有名なE3Expoに行った際の印象ですが、ゲーム機のネットワーク活用に大きな注目が集まり、一般の人たちがネットワークを情報発信の場として活用しています。これから、ブログをどのような表現の場にしようか考えているところです。

林:SNS、インスタントメッセンジャー(IM)といろいろなものをお使いの中で、ブログは自分の中で大切なツールになりそうでしょうか?

藤本:IMサービスと無料IP電話で人気のSkype(スカイプ)の使い方が違うように、ツールそのものも、普及の過程や段階によって用途が違うのではないでしょうか?ブログだけではなく、もう少しクローズドなコミュニティとしてのSNSなど、使い方や目的によってツールの使い分けが必要なのではないかと思います。

池田:NECシステムソフトウェア事業本部の池田です。NEC がソフトウェア製品も強いのだと外部認知させる為に、事業本部の枠を超え、ビジネスユニット全体のソフトウェア製品のブランド力向上を主業務としています。具体的には、製品横断的な外部向けセミナーを企画したり、外部提携企業も巻き込んだ協業体制を作る事を、製品責任部署に助言しています。小学校から電子回路を設計しつつ秋葉原に行くような少年時代を過ごし、ウルトラセブンを見てコンピュータ技師憧れてエンジニアになりました。
私は、Niftyなどのパソコン通信で好きな話を書いてきましたし、メーリングリストや掲示板などもよく利用しました。その延長上で、ブログもたいへん興味深いと思っています。しかし、一方でUSでは、ブログのコンテンツに対して訴訟が起こっていますし、日本のブログ、そして自分のブログでは、どこまで書いていいのか配慮に苦慮しています 。

林:ではキャラクタービジネスを紹介されている野澤さんはいかがですか?

Blog座談会

野澤:広告代理店で働いていますが、オフィシャルな情報発信ということで、社名をオープンにせずに、キャラクターを用いたビジネスの活性化についてご紹介しています。
個人でのブログは以前からやっており、こちらは好きなことを書けます。しかし会社員としてビジネス情報サイトで発信する場合、書きにくいこともあります。また、個人的内容だったとしても、配慮が必要ですね。そういう意味でも、内容が硬めになってしまいがちです。
ついニッチで専門的内容に突入しがちなので、一般企業の方にもキャラクターの効果をご理解いただける内容を目指しています。実際には、企業キャラクターの効用や逆に成功していない地方自治体のキャラクター紹介など、おもしろい話しもありますし、もう少しマーケティングネタを含めて行きたいのですが、企業秘密もありますのでなかなか言及できません。またちゃんと書こうと思うと時間もかかってしまうのが課題ですね。

インターネットにおける情報交換の動向
林:皆さん、ブログで公開する内容の範囲への配慮などで苦労されているようですが、ブログでの情報交換の動向についてご意見いただけますか?

池田:私の経験では、2000年ごろ、インターネットのメーリングリストが最も活性化していた時期だと記憶していますが、最近はこうした情報交換は機能していないように感じます。掲示板などでの技術交換は最近あまりよくありません。実際に重要な情報源は、2チャンネルなどにあることも多いのですが、会社からだとフィルタリングされて利用できないこともあります。
6-7年前まで、技術交換していた人たちは、どこでどうしているんだろうと考えることもあります。例えば、マイナーなクローズドのSNSに向かっているのか、多数のブログに埋もれて検索しにくい状況になっているのか、PtoPで直接的な情報交換になっているのか。いずれにしても昔より情報交換が活発でなくなってしまったのか、疑問を持っています。
ブログの活用によって、現状の見え難くなった情報交換に風穴をあけられることを期待していますが、かつてのNiftyなどに比べあまりレスポンスが良くない点が、今後運用上の課題のひとつです。
また、クローズドに集約されてしまった情報が、今後はSNSやブログで再度、集中と分散と言った形で現れるのではないかと注目しています 。

林:最近は、ブログを見ている人が増えていますが、メーリングリストでブログの更新情報を発信している人が多くなっています。そのため、まだメーリングリストが活用されているように思います。
どうしてもSNSの場合、パーソナルな情報共有にかたよりがちに感じますが、ブログは技術情報の交換に向いているのではないでしょうか?

藤本:メーリングリストで技術情報を投稿するときは緊張するので、情報の質が保たれるように思います。
池田:ブログだとプロバイダーに消されない限り、安心して書けるという心理的な違いはあります。

林:では、wisdomでは唯一、マルチオーサーで連載しているブログを担当しているトラクタラボのtuttiさんのお話を伺ってみましょう。

tutti:NECの新規ビジネスを開発する業務を担当しており、「インターネット・キラーアプリ研究所」を数人で担当して書いています。もともと社内の若手社員によるメーリングリストで新しい話題を議論するコミュニティがありました。そのメンバーを中心に社内だけでなく、外部に向けて情報発信したものが、トラクタラボです。
複数で書いているので、だいたい皆の作成ペースを伺いながら書いているのでペースは、比較的楽だと思います。しかし、ペンネームで書いている面、本来誰が書いているといった味を出す上でブログの特長が十分に活用しきれていない印象もぬぐえません。しかし、どのようなコメントやトラックバックがつくのか興味がありますし、"オフレコ"の情報を記載できるという側面では、匿名での書き易さもあると思います。

林:さて、では技術系ブログではない中村さんのお金ネタに話も伺ってみましょう。
Blog座談会

中村:ファイナンシャルプランナーという職業を個人でやっています。ファイナンシャルプランナーは、最近やっと認知が広まってきたかと思いますが、個人の家計をマネジメントするもので、お金を増やしていくためには今をどう過ごすかをご提案する仕事です。
ブログでは、知って得する「お金」の話を書き、ビジネスでも生活シーンでも役立つ「お金」に関する知識や心構えを紹介しています。
現在、約9000人の方にメルマガの発信も行っています。メルマガとブログを比較した場合、メルマガは、閉じた世界なのでリラックスして書けるのですが、ブログはオフィシャルな印象のため、やはり緊張して書いています。wisdomのブログは、NECのサイトである点も配慮して、オープンなので誰がみるかわからないため、内容的にパンチがきいていないとも気にしています。
自分が、ユーザとして見る場合は、「人」に興味があってみる場合と興味のある「テーマ」から見に行く場合があると思いますが、自分は前者が多いと思います。
あったことのある人や友人ブログの更新があると見てみようと思います。
最近、SNSのGREEを紹介されたのですが、友達が日記を書くとメールが来ます。新着がくると他人のブログを見たくなります。こうしたSNSは、インフォーマルな情報がおもしろいですね。本音に目が行きます。

林:wisdomでブログを書いている場合、皆さんもどこまでインフォーマルな情報にするか難しいですよね。

編集長:主催社側からの意見では、NECのサイトであることは、特に意識していただく必要はないのではないでしょうか。世の中の迷惑になるような内容でなければ、ブログがどのようなものになるのか試行錯誤の段階なので、存分に書いていただいていいと思っています。

林:児玉さんは、個性的なブログを展開中ですが、どのへんに配慮されていますか?

児玉:読み易さを追求し、HTMLを使ってみましたが、早速反応がありました。以前のブログで代官と越後屋の構図を書いた時に、批判がきました。全部読んでもらうのは難しいので比喩を使っているのですが、理解してもらうための工夫が必要だと反省しました。その後、HTMLで改善したところ同じ人から良好な反応がありました。
情報を出すことで成功することと失敗することでは、明らかに成功するほうが多い。勇み足で失敗しても、"雨降って地固まる"、レベルアップすることができると思っています。
もうけ方のこつは普遍性が高いものです。今後は、ブログのテクニックも入れつつレベルアップして行きたいと思います。その結果もさらにブログに書いていきたいと思います。
それから、ブログ本文に書く内容はフォーマルですが、コメントの方はかなり人間性が出るようなくだけた内容にしているつもりです。
今後は、こうしたブログのようなものから、どのように利益を引き出すことができるのかに大きな興味を持っています。

林:児玉さんのブログで、我々のブログもレベルアップを図っていけたらと思います。
では、いくつかあるマーケティング関連のブログのひとつを担当されている今津さんにお願いします。

今津:もともとのバックグラウンドはエンジニアですが、外資系のマーケティングなどに長く携わり、最近はITアナリストとしての執筆活動の傍ら、本業であるマーケティングに関するブログを担当しています。
実は、マーケティングに関する課題は、完璧な回答はない分野のひとつです。そのため、限られたブログの中で、完結させることは難しいと思っています。
ただし、ブログにおいてひとつだけ心がけていることがあります。マーケッターの方は、ご存知の通りマーケティングの作業は非常に孤独な部分があります。社内では、マーケティングの課題に対する話題を同じ土俵で話せる人というのは極めて少ないのが実態です。ですから、マーケティング担当は、社内の理解の低い上司の説得や社内調整でくたくたになっていることが多々あります。このブログでは、内容での深みはもたせられないとしても、同じ悩みを抱えたマーケッター同士で話しができる場ができるだけで目的達成だと思っています。以前、ブログのコメントでも私のブログをご覧になった方から「"お気に入り"に入れました」とのコメントがたいへんうれしく感じました。ただ、今後はもう少しインタラクティブなブログを目指したいと思っています。

林:では、進行を努めさせていただいております私の紹介をさせていただきます。
もともとは、化粧品会社に勤めていましたが、女性のあこがれのビジネスに携わっていながら、自分が幸せになれていないと感じる時期がありました。
結果、「もの」では幸せになれないと気づきまして、自分の生活を取り巻く「情報」を活用してもっと幸せになれないかと思い、ジャーナリストを目指して渡米しました。帰国を契機に、日本の新聞社への入社を志しましたが、当時の日本のメディアの実態に失望した部分もあり、入社を断念。その後、起業して現在に至っています。米国では、かなり気軽に起業しますので、その影響もあったと思います。
ブログは、かなりカジュアルな話題で、どうしたら伝わるかを試行錯誤しながら記載しています。文字だけに抵抗がある方もいらっしゃると思い、ブログには、必ず画像をひとつ入れています。しかし、私より年配の児玉さんのブログの方が、色や画像の工夫が凝らしてあり、まだまだ足りないと思っているところです。

上野:事業継続(BC)のビジネスに携わっており、この中のブログでは、一番硬い内容かもしれません。BCは、平たく言えば災害対策です。ある種、人の不幸にも関わる面がぬぐえないので記載する内容には気をつかっています。
セミナーなど時折開催しているのですが、最初のころはなかなか集客がうまくいきませんでした。しかし、最近ではブログ経由でのセミナーの申し込みなどもあり、次第にBCへの認知度を上げられているのではないかと思っています。中には競合他社さんからの申し込みなどもありますが、日本ではまだまだ市場を啓発する方が重要なので、できるだけ多くの方に知っていただけるよう頑張りたいと思います。

池田:啓発という視点では、こういった使い方もありますよ。例えば、NECの場合、社内でも2万5千人社員がいるため内部でも名刺交換をします。私は、名刺にブログのURLなどを書いてパーソナルマーケティングに活用しています。
また、競合企業のお話ですが、IBMさんではエバンジェリスト制度があります。彼らは、コミュニティにおける有名人(タレント)になることで、ビジネス領域にも活用し、引き込むことができるので非常に有効だと思います。ブログは、こういったコミュニティの有名人の育成に向いているのではないかと思います。NECにもそういう人育てたいとも思っています。

成川:事業環境に関するリポートをNECグループ向けに提供する仕事をしています。最近は、コーディネート的な仕事が多いため、自分の意見を発信する機会が少なくなりつつあります。よく、ものを見る視点が少し他の人と違うといったことを指摘され、そうした自分の見解を参考にしていただいたことも多く、自分には「外からの視点」としての指摘や触発の役割があると気づきました。そこで、こうした視点を活かして外部に発信してみたいと思ったのがきっかけです。
音楽が趣味なので、3年くらい前にプライベートなホームページを開設しましたが、やはり更新に限界を感じて挫折していました。1年半ほど前にブログを使って、毎週一番よく聞いたCDにまつわる自分の思いとか考えを書きはじめてみたところ、これが意外にも楽しくて、現在に至るまで無理なく続けることができました。
5月からWisdomでブログを担当させていただいてますが、プライベートなブログに比べ、ある程度会社への配慮などもありますし、記述内容には気を使います。しかし、こうした情報発信の機会が、自分を高めるために役立つのは間違いないと思って頑張っています。

Blog座談会

藤木:コンテンツの開発と制作に携わる業務をしています。NECさんのコンテンツなども手がけていますが、もともとは、文系出身なので、ITに詳しくなくても分かりやすいものを発信することを心がけています。
分からない人にもわかってもらおうという思いから、難しいことをおもしろく、分かり易く伝えることがモットーです。
ところで、最近は新規事業を支援するお仕事が多く、企画書の書き方などの書籍も出版しました。しかしこうした企画開発の仕事を続けていると非常にストレスが溜まることが多いのですね。そのため、ブログを使って、自己発散のために日記を記載していますので、実は自分のためにやっています。というのも、ブログでは、自分を好きになってもらいたいという非常にナローキャストなものだと思って展開しているので、自分を好きになってくれる数人だけに読んでもらえればいいと考えてます。つまり、お馴染みさんが毎週1、2人でも増えてくれるといいと。時々、私のブログには人生相談的なコメントも寄せられて、少ないお馴染みさんに深くかかわるといった性格のブログになっています。ブログは、意外にこういったナローキャストな発信にも向いているのではないでしょうか?アクセス増加には貢献していないかもしれませんが…(笑).

事務局:藤木さんのブログは、徐々にアクセスも増えているので、そういった固定客の方が着実に増えているように思います。マイペースで、個性が出ているブログだと思います。

藤木:正直、私のブログを好きじゃない人には見てもらわなくてもいいと思っています。
更新頻度も高い代わりに、完成度は低いのですが、これも私のいいところと思っていただけるといいのかと思っています。学校でも、好きな先生の教科は、よく理解できたのと同じように、論理ではなく好きだということでより理解を深めてもうらえればいいのかと思っています。

林:ブログの世界では、業界のヒーローになるような幅広い対象に向けた情報発信が多くなってきた一方で、このような少数の対象に向けたブログも増えており、2極分化が進んでいると米国でも言われているみたいですね。

池田:確かに、気にかけてもらえないなら嫌われたほうがいいかもしれません。(笑)

ブログの活用次第で、可能性が拡がる!
林:本日のお話で、NECさんサイドはもっと自由にやって欲しいとのお考えが分かりましたので、もう少し自由にアトラクティブな内容にしても良いと思いました。
我々も、もう少しファンを増やす工夫をそれぞれ行う必要があるのではないでしょうか。また、今日お会いした皆さんのブログを読んでみようという興味がわいてきた方も多いのでは?ブログは、こうした実際にお会いした方とのコミュニケーションにも向いているように感じますね。

林:企業のサイトも全体がブログで構築されるケースも出ており、まさに今後CMSツールとしてバズマーケティング※やバイラルマーケティングなどのツールとして口コミを誘導する施策として使われているのでは?広告代理店ではいかがですか?

野澤:まさに今、多くの企業からインフルエンサー(影響者)の囲い込みをどのようにブログなどを活用して囲い込んでいくか、検討が進んでいます。ただし、日本ではやはり自分の意見を発信する地盤がまだ弱いので、まだまだ模索中です。海外のビジネスブログでは、エバンジェリストなどが活躍し、集客促進にも役立っています。こういったコーディネートをNECさんなどが行うことで、ビジネス的にもおもしろい展開が図れるかもしれません。また、ネット掲示板などでサクラのような書き込みをして盛り上げるケースもありますが、企業の悪口などではなくもっと正攻法の使い方もあるかと思います。
また、ブログは送り手たる企業や個人へのファンが集まりやすいので、ビジネスへの活用も今後さらに進むのではないかと思います。

編集長:現状では、メルマガなどへのレスポンスは、メールでコメントを返信するため結構好きなことを書いてくる人もありますし、1つのコンテンツに対して千通くらいのコメントがくることもあります。それに対して、ブログはコメントがすぐにオープンになるため、まだまだ日本人には、自分の意見を公に出してくることに抵抗があるのではないかと感じています。ただし、ブログはそうしたやり取りの醍醐味のひとつですから、完成されたコンテンツとは違うおもしろさを期待したいです。

林:米国での動向や成功事例などはいかがですか?

藤本:カリスマのブログは、米国でも多く、個人ベースでは、架空の人物も含めいろいろなブログが成功し、注目を集めています。ただし、現在はビジネスといっても間接的には影響していますが、成熟した例はまだ少ないのではないでしょうか。しかし、徐々に、計算ではなく、結果としてビジネスに影響するような例は出始めています。

池田:業界人としてタブーの内容は、企業サイトやメディアには書き込めません。そのため、情報の自浄作用に使えるといいのではないかと思っています。

藤本:確かに、ブログは個人の発信するものと考えると、企業のサイトがすべてブログで構築されても、それはもうブログではなく、サイトを構築するツールのひとつです。そのため、まだブログがツールなのかどうなのか?
今、実験中だとは思いますがビジネスへの可能性があると思っています。

藤木:ツールなのかメディアなのかといえば、どうもラジオに近いのではないかと思っています。データも音も貼れるため、将来的には、音声などの活用が進んで、ネットラジオに近い存在になるのではないかと思っています。メディアとして捉え、ビジネスを考えた場合は、現状では有料課金か広告しか思いつかないので、大きなビジネスの仕掛けには至らないと思っています。

藤本:誰かが、何かを書こうと思ったことの積み重ねで、なんらかのコミュニティが形成されると思っています。そういった意味では、NECのブログは人選がまじめだと思います。こうした人の組み合わせで、情報の価値があがり、マーケティングツールとしての可能性を持つのではないかと思っています。まだ試行錯誤、実験中だとは思いますが。

野澤:今、各企業は広告費用をかけずにネットで口コミを仕掛けられないかと模索していることが多いですね。

池田:我々ソフトウェアの開発企業の立場から考えると、ブログを仕組みとして考えた場合は、まだレベルの低いものだと思います。組み合わせによってさらに成熟したものにならないと、ビジネスになり難い印象を持っています。SNSやブログの活用は進んでいますが、実際に企業のビジネスとして考えた場合は、なかなか難しいのはないかと思っています。

林:ブログへの広告収入は、非常に低くビジネスになっていないと聞いています。しかし、方向性のひとつとして、コマース系のコンテンツ管理システムとしてはおもしろいものになりつつあります。通販などをイメージしていただければいいと思いますが、例えば、化粧品のコンテンツでメーカーの発信した情報だけでなく、使った人の口コミがトラックバックされることは、非常に有効だと思います。

池田:ツールの面では、より使いやすくなることが必要だと思います。携帯で撮った写真を自分のブログに自動で公開できるなど、もっといろいろな機能が用意されたり、携帯電話を購入した時点で、そういった機能が簡単に提供されるようにならないと、もう一歩の普及が進まないではないでしょうか。

今津:ブログの価値は、結果的に「人」によるものが大きいと思うので、"顔が見える"ところに魅力があるのではないでしょうか。そういった意味ではBtoC的なアプローチはもちろんですが、BtoBの側面でもサポートなどへの流用に期待が持てるのではないかと思っています。人とのやり取りに価値のあるサービスなどにも転用していくと面白いかもしれません。

林:そういったアプローチでは、東京三菱さんや日産さんのアプローチは、まさにそういったサービスを模索しているのかと思います。

藤木:確かに、顔が見えるというお話で、宅配便でもセキュリティ上、同じセールスドライバを指名するケースもあります。サポートや販売では、見知った顔の人というのは重要で、ネットコミュニケーションに信頼性が増すのではないでしょうか。
一方、企業の多くは、マーケティング調査なの定量データを重視されますが、通常のアンケートなどで得られたデータは実際を反映していないことが多いので、ブログはこうした定量と定性をある程度カバーする情報としての活用もできるのではないかと思いました。

今津:それは興味深いですが、実際に今度は情報の作為性みたいなものが気になりますね。

野澤:アフィリエイトなども、お小遣いかせぎのアフィリエイターによって、情報の信頼性が失われることもありますね。

藤木:ブログの情報は、検索エンジンで上位に表示されること多いのですね。私のブログでも、草加に行ったときにたまたま立ち寄った"セブンイレブンのおでんがおいしかった"という記述があります。草加のおでんの名店を検索していた方から見ると、これは予想外の内容になるわけで、期待を裏切るような情報でがっかりさせてしまうかのもしれません。逆に、自分にとって必要な情報だと判断できる信頼性の高いブログを運営することも、ブランディングの観点から必要かもしれません。そうした価値のある情報に高めて、コンテンツのブランドをあげるといった考え方もあるのではないでしょうか。

林:なるほど、今後はそうした情報の信頼性なども問われることになっていくかもしれませんね。さて、では皆さんからいろいろな意見がでたところでNECの運営サイドを代表して編集長からコメントをお願いします。

編集長:現状では、メルマガ配信によるこちらから会員へのメッセージ・コミュニケーションは行っておりますが、会員間でのコミュニケーションはまだ行われていません。今後は、ブログのノウハウを基に、SNSのようなコミュニティの延長、発展の可能性も考えています。
社内外も含めて、こうした相互間でのコミュニケーションが今後のビジネスに何らかの形で繋がることを目指しています。それらの活動が、実は皆さんのあるいは弊社の競争力の根幹にも繋がるのではないかと期待を持っています。
今後もぜひ、Wisdomブログという場を活用して、ご自分のために自由な情報発信をしていっていただければ幸いです。

Blog座談会

予定時間をオーバーしても、まだまだ皆さん話足りない様子でした。次回の座談会にご期待ください。

※バズマーケティング
「バズ」は「蜂がぶんぶんと飛ぶ音」という意味で、人の口から口へと伝えていくマーケティング手法のこと。いわゆる口コミではあるが、従来の口コミ手法と異なる点は、販売ターゲットを明確にし(若者一般ではなく、勉強に一生懸命の高校生とか、クラブで遊んでいる大学生といった、細分化されたターゲットグループ)、そのグループに影響力のある「人物」(情報発信人)と蜂集団(情報伝達人)の選定である。
 
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