折り紙と肉宇宙(計算しましょ・その1)
うおー、2月は28日までしかなかったのだった。(´・ω・`)
3月に入ってしまいましたが、以下4本の投稿は2月分ということでおながいします……。
ぼくが大学1年か2年の頃、科学ライターの金子隆一さんに、ちょっと面白い話を教えてもらったんだよね。それは、「1枚の原稿用紙をどんどん折りたたんでいって、100 回折ったら、どれくらいの厚さになるか」っていうクイズだ。ちなみに、この紙は3回折ると、ちょうど1ミリになるとする。
さて、いったいどれくらいになるのだろう?……たぶん、たいていの人は、その大きさは全く見当がつかないんじゃないだろうか。まあ、こういう質問をするからには、結構大きくなるだろうという予想はできるかもしれないけどね。
そこで、100メートルくらいとか、1キロくらいとか、まあテキトーな答えをするんじゃないかと思う。
いちおう理系の端くれのぼくは、なるほど、3回で1ミリなら、2の97乗ミリを計算すれば言い訳ねとすぐに理解したんだけど、でも、実際に計算しないうちは、まあ富士山くらいかなってな感じしかもてなかった。
しかしその答えは、想像を遙かに越えていた。
それはなんと、158,456,325,028,528,675,187,087,900,672 ミリなのだ。
30桁もあるのでなんだかイメージが湧かないと思うけど、これはだいたい170億光年になる。
ちなみに宇宙の大きさは、たった137億光年しかないので、それを大幅に越えちゃっているわけだ。
また、この原稿用紙がA4サイズだったとしたら、100回折り畳んだあとの一辺の長さは10の-16乗メートルのオーダーになるので、陽子の大きさ(1.2×10の-15乗メートル)より一桁くらい小さくなっている。
こんな途方もない事が起きるのは、数の増加のしかたが指数的だからだ。
指数的に変化するものは、はじめはゆっくり増えているように見えても、時間が経つと急激に増加していく性質があって、それを人は直感的にイメージしにくい。
サラ金の複利で増える利息もこの原理なので、借金は放置するととんでもない事になっちゃうのだ。
それから人口の増加も、この指数的に変化する現象の一つだ。
ついこの間、日本時間の2006年2月26日午前9時19分(アメリカでは25日午後7時19分)に、米商務省センサス局が表示している「世界人口時計」が、65億人を突破したという。
日本では人口減少が問題になっているけど、世界的には人口はまだまだ増え続けていて、今現在の人口増加率は年1.2%くらいだ。
このままのペースで人口が増え続けると、今から2397年後にひとつの節目を迎えることになる。
このとき、人口は1.7×10の22乗人だ。
で、人間一人あたりの平均の体積を60リットル(平均体重60キロで比重1ね)とすると、その総体積は1×10の24乗リットルになる。
つまり、ちょうど地球の体積と同じくらいだ。
さらに人口が増え続けると、今から5861年後、全人類は1.5×10の40乗人に達して、その総体積は9×10の41リットルになる。
これで、冥王星の平均軌道半径の内側は、人間だけで埋め尽くされる。
さらにさらに人口が増え続けたとしよう。
すると今から1万3584年後、人口は遂に1.5×10の80乗人になる。
その総体積は9.2×10の81乗リットル。
これは宇宙の半径を137億光年とした時の体積に等しい。
記念すべき今から1万3584年後、宇宙は人間だけによって隙間なく満たされるわけだ。
それにしても、たった1万3584年で半径137億光年を埋め尽くすわけだから、その増加していく先端は、いつか光速を越えるはずだ。
これは今から8084年から8085年後にかけてのどこかで起きる。
今のままの人口増加ペースを保てば、人類は何もしなくても西暦10091年までに、光速を越えられるのだあ~。
実はこの肉宇宙の話にはネタもとがあって、それはやっぱり大学生時代に、今はなき、「SFファン科学勉強会」略して「SFフ科会」という集まりで聞いた話なんだよね。
まあ、細かい内容は覚えていないので、今回はその印象をもとに再計算してみたというわけ。
このフ科会は大宮伸光さんが代表(だったかな?)で、今のぼくがあるのは、ここでの影響がもの凄く大きい。この場がなければ、ぼくは物書きにはなっていなかったに違いないし、大宮さんと、ここの常連だった草場純さんは、今も、ぼくが最も尊敬する人物なんだよね。
最終更新時間 2006年03月01日 05:13
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