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2005/07/31

テレパシーマシンを作っちゃおう(その1)

 脳から情報を取り出して、何らかの装置とつなげる研究の事を、ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)という。つまり、脳に電極を刺すなどして信号を取りだし、それを使って機械を動かしたり、コミュニケーションを行うもので、90年代の終わり頃から非常にリアリティを持ち始めた分野なんだよね。

 これの最近の動向と、「精神のダウンロード」や「テレパシーマシン」についてちょっと書いてみたいんだけど、それに先だって、ぼくが20年ほど前に書いた考察を紹介しておきたい。
 
 これは月刊ログインに86年の8月号から10月号まで掲載されたコラムで、今読み返すと、さすがに若書きでちょっと恥ずかしい感じだけど、まあ基本的な考え方は今も変わっていなかったりするので。

 それでは、いってみましょう。

 さあ、サイバーパンクがやってくるぞ。ブルース・スターリングが、ウイリアム・ギブスンが。ぼくも、SFしなくっちゃな。
 と、いうことで、先々月から予告していたテレパシーの話を、ようやく始めようってわけだ。
 テレパシーというのは、今ではすっかり一般的な言葉になって、知らない人のほうが少ないんじゃないか、てな感じになっている。アイドル歌手の歌の歌詩の中とか、コマーシャルのなかにも、テレパシーって出てくるもんね。でも、これはもともと、SF三種の神器ともいうべき、念力、テレポート、テレパシーのうちの、一つだったんだよね。
 時代は流れて行くなあ……。
それはともかく、SFの中で使われているテレパシーというのは、どんなものか、ちょっと思い出してみよう。
 まず、テレパシーっていうのは、お互いに心と心を伝えあえる、マコトに結構な、愛に満ちたものだった。もちろん、そこにはウソの入り込む余地もなければ、言葉の差による障害もない。それどころか、ミミズだろうが、エイリアンだろうが、どんな生物とだって、コミニュケーションが取れてしまう。これは便利。
 そこから派生して、テレパシストは集団と個が一体化しているので、孤独になるとすごく寂しいとか、やたら人の考えが読めるのはうっとうしい、というような物語りもたくさんあった。
 お、ここで昔話をひとつ思い出したぞ。テレパシストの見つけかたというのを、高校時代に考えたことがある。なぜ、テレパシストを見つけるのか。そこにテレパシストがいるからである。違うか。
 これは割と簡単にできる。まず、比較的すいている電車の中などの、ある程度人間が集まっていて、その人たちをだいたい見渡せる場所に行く。相手は、自分の心を読むので、気どられぬように、心の中で口笛などを吹きながら行くのがよい。
 そうしておいて、頃合を見計らって、おもいっきり大きな心で「わっ」と叫ぶのだ。もちろん声を出しちゃ駄目ね。
 すると、油断していたテレパシストは、きっとびっくりした顔をするに違いない。テレパシストの中にも臆病なやつがいるはずだら、ひよっとすると「ひえっ!」とか声を上げるかもしれない。
 一度や二度では駄目かもしれないが、何十回、何百回とやっていれば、そのうちびっくりするやつが必ず出てくる。要は根気である。
 見つけ出したテレパシストは、煮て喰おうが焼いて喰おうが、貴方の自由だある。
 とにかく、これは誰にでもできて、非常に簡単なので、みんなも暇があったらやってみてね。
 しかし、こうしてテレパシー、テレパシーと連発していると、この言葉は随分古ぼけている感じがするなあ。今どきのSFじゃ、テレパシーなんて言葉をそれほど使うことないしね。使うとしても、「ちょっとトイレに行ってくる」、というときのトイレという単語みたいな、軽い感じでしか使わない。トイレパシー、なんつって。いまさら、テレパシーのことなんかいったってしょうがないかもしれない。
 しかし、まあ、レトロ趣味ということもある。温故知新という言葉もある。だからどうしたというわけでもないが。
 で、まあ、こうしてテレパシーとはどんなものだったか、と思い出してみると、非常に素朴なものだってことに気がつくわけだ。
 心と心が通じあえたら、嘘がなくなったり、言葉の壁がなくなったり、どんな生き物とでも通じ会えるようになる、なんてプリミティブな考えにすぎるよね。
 たとえば、ぼくたちが物を考えるときは、明らかに言語によって考えている。ぼくの場合なら基本的に、日本語の、音声で、物を考えている。
 もっとも、厳密にいえば、音声言語とはちょっと違ったところもある。必要に応じて、画像イメージ的なものや感覚的なものも、一種の単語のような感じで使うことができる。それに、生まれながらに耳の不自由な人は、自分の思考を音声的なものとは考えないだろうしなあ。
 ただ、そうはいっても基本は、母国語にある。日本人なら日本語、アメリカ人なら英語で思考しているはずだ。だから、いくら直接心を読み取ることができたからといって、相手の人間の母国語が理解できなければ、何を考えているかわからないだろう。
 ましてや、他の動物や異性人などとコミニュケーションが取れるはずがない。テレパシーなど、ただの夢に過ぎないわけだ。
 しかし、そういってしまってはミもフタもない。
 テレパシーのアイデアの、万能性と、プリミティブさは、これがすごく漠然とした夢だった、ということに原因があるんだろうね。
 ちょうど大昔の人が、月に行ってみたいと考えたのと同じようなものだ。あるいは、ギリシャ神話のようなものにまで、ロボットの原型を見つけることができるのと、同じようなものだ。
 こういった、素朴な夢は、夢だけあって完璧で、凄いイメージであることが多いのだけど、完璧であるが故に、じきに飽きがきちゃう。
 ところが、いっぺん飽きちゃったものでも、これを可能なテクノロジーや、科学の範囲で、現実のものにしようと考えると、またもういちど楽しめることが多いんだよね。
 たとえば、月へ行きたいという漠然とした夢より、実際のロケットや、月に行くために必要な、科学、テクノロジーのほうが、豊かな発想があって、はるかに面白い。
 現実の法則、限界というものを設定すると、それに矛盾せず、夢を実現しようというところで、それまで考えもしなかった発想がたくさん出てくるわけだ。
 そこでだ。現実の科学、テクノロジーの延長上に、テレパシーというものを考えてみると、これまた面白いんではなかろうか、てなわけだ。
 というわけで、テレパシーの話をするのである。いつもながら、前置きが長いなあ。
 まず、テレパシーを現実のテクノロジーの延長上に考えられるか、というところから検討してみよう。超能力型、のテレパシーでもいいんだけど、それだと荒唐無稽すぎて、現実の科学とどう結び付けてよいやら、ちょっとわからないものね。
 だけど、機械を使って、思考を人から人へダイレクトに伝えられるようなものを考えると、もうちっと条件がはっきりしてくるだろう。
 たとえば、そんな機械としては、映画「ブレインストーム」に出てきた、思考の記録マシンなんかがある。あの装置は、ヘッドセットを被ることで、思考や感覚を、磁気テープに記録、再生できるものだった。この装置で、磁気テープの記録を仲介せずに、二つのヘッドセットを結べば、リアルタイムの思考伝達マシンになりうる。
 たしか、物語中では、この装置を使って、思考によって戦闘機などを操縦しようといった、軍事利用なんかも考えられていたなあ。
 このような装置は、どのような仕組みによるのだろうか。当然、思考を記録するわけだけだから、思考と対応する物理的実体をキャッチできなければならない。果して、そんな物理的実体なんてあるのだろうか。
 そのようなものとして、真っ先に思いつくのは、やっぱり脳波だろう。最近(でもないけど)は、EEGトポグラフィという方法で、脳のだいたいどのへんからどんな脳波が出ているのか、というのがグラフィックに表示できるようになっている。
 これは、頭のあちこちに十数個の電極を取り付けて、各点の脳波を記録し、コンピュータ処理でグラフィック化するものだ。これを使うと、前頭要のあたりからアルファ波が出ている、とかが分かって、結構面白い。
 もっとも、頭の表面に電極を取り付けているだけだから、電極各点で記録しているのは、脳の奥行き方向の電位変化の総和だけなのだ。つまり、CTのように、3次元的なデータは得られないわけだ。それに、分解能もそれほど良いわけではないしね。
 ただし、これはあくまで現在のテクノロジーの範囲に過ぎないから、将来的にはもう少し手のこんだ方法で、CTのように、脳のどの部分の電位が、どう変化しているかが、3次元的に高分解能で分かるようになるだろう。
 現在の大雑把なトポグラフィ装置でさえ、気分みたいなものくらいは知ることができる。だから、脳のシナプス一個一個の開閉まで記録できるようになれば、思考を記録することもできるだろう、というわけ。
 ここで問題になるのは、果して脳波が、思考を反映しているか、という点だろう。現在の科学では、実のところ、脳波が、いったい脳のどんな活動にともなって出されているのか、はっきりしていないんだよね。
 神経細胞中を伝わる電位変化の総和なのか、あるいはシナプスの開閉の総和なのか(これは余りありそうでないな)、それとも一種のクロック的なものなのか。色々考えられるのだけど、現時点ではしらべようがない。
 ただ、未来の超技術で、神経繊維の中を流れる電流を完全に記録できれば、それは、思考から、肉体の運動などまで、すべて記録できているはずだ。
記録したものを再生するには、記録したのと同じ電位変化を、脳内に再現してやればいい。こういうのは電波を使って誘導電流を起こすといった方法で、なんとかなるだろう。あああ、東大のヤスダ講堂から俺のアタマに電波を飛ばすやつがいるんだ……。
 こんなシステムを考えれば、なんとか思考を記録し、それを再生することができそうだ。しかし、問題はまだある。
 つまり、脳というのは、人間一人一人の、顔や体つきが違うのと同じように、人によって結構違った形をしているのだ。マクロにみて違った形をしているのだから、ミクロレベルでは全く違うといっていいだろう。
 だから、脳の電位変化を記録したテープは、それを記録した人のみに限って再生が可能になる。別人の脳で再生した場合は、たぶん全く無意味な内容にしかならないだろう。
 これでは、せっかくの思考記録装置の用途が限られてしまう。テレパシー装置には到底なり得ないわけだ。
 ただ、これは脳内の電位変化を記録する方法を少し工夫すれば、なんとかなるかもしれない。
 つまり、脳の神経回路網を、三次元の絶対座標で表すのではなくて、トポロジー的に表現するのだ。神経繊維の一つ一つの大きさは無視して、どこで何回分岐して、何処へ綱がるかという情報に注目するわけだ。
 これだったら、脳の大きさや形に左右されずに、どの神経細胞からどの神経細胞に情報が伝達されたかを記録、再生できる。
 ただ、そうはいっても、総ての人の脳の神経回路が、トポロジカルに同じであるという保証はない。というか、トポロジカルにも、相当違っていると考えるのが妥当だろうね。
 もっともこれは、脳の神経回路をすごくミクロなレベルから眺めているからそうなるわけで、もっと大雑把に見れば、だいたい同じと考えてもいいとおもう。なにしろ、人間という同じ生物なんだし、基本的に大差のない遺伝情報から、脳の神経回路の基本は組み立てられているんだから。
 だから、こういった方法を使えば、思考の完全な再現は無理としても、多少ピントのボケた程度には、再生できるのではないか、とまあ希望が持てるわけだ。この辺についても、現代の科学でははっきりしたことは何もいえないな。
 と、まあここまでは脳のハードウエアのコンパチビリティを問題にしてきたわけだ。
 しかし、脳にはソフトウエアのコンパチビリティという問題もある。実をいうとこちらのほうが問題は遥かに難しい。
 脳のソフトウエアがどうなっているか、ということは現時点ではほとんど分かっていない。けれども、少なくともこういったことは想像がつく。
 ブレインストーム型、脳電位記録装置では、脳の神経回路のハードウエアの状態は知ることができるだろう。しかし、そこからどんな情報処理がされているかは知ることができないということだ。
 これは、ちょうどコンピュータの内部の電気の変動を知ったからといって、そのコンピュータが、まさにその瞬間、どんな情報を処理しているのか、わからないのと同じことだ。
 はやい話、脳がハードウエア的に完全にコンパチブルでも、脳の何処に記憶がしまわれているのか、の違いがあると、情報を再生しても全く無意味になってしまうのだ。
 ページがつきちゃった。以下次号ね。


最終更新時間 2005年07月31日 22:05

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 世の中には、すでに思考盗聴器(テレパシーシステム)たるものが、存在しています。ご存知ですか?人が考えている言葉、画像、また体が今どのように動いているかがわかる、というものです。この内容の一部を、携帯電話の画面に表示することもできます。携帯をもっていなくても、相手の頭の中に浮かばすこともできるようです。
 わたしは、その被害者です。マインドコントロールテクノロジーという分野(?)で第二次世界大戦後あたりから、アメリカや旧ソ連が軍事目的で機密で研究、開発していたらしいです。インプラント技術から今では、電磁波を使っての遠隔から(地球の裏側からでもできる)盗聴が可能らしいです。
 すでに海外でもそのような研究がされており、日本の大学や企業も開発し使っているようです。倫理上の問題ゆえかは、わかりませんが、人の頭の中をのぞき見ることは許されない行為なので、表の世界には出てこないようにしているようです。
 一度御自分で検索してみてください。信じられないかもしれませんが実際、本当に起きていることなのです。何か情報を掴んだらぜひネット上で公開してください。お願いします。

投稿者 盗聴 : 2006年07月21日 00:48

自分も�v�l盗聴されています�B音声も聞こえます�B�I�Eム真理教と名乗っていました�B�p�a辞�Tで�eレ�p�Vーの意味を調べたら遠�uで�Sと�Sが伝わる通�Mと載っていましたかなり昔から�eレ�p�Vー�V�X�eムはあるみたいですね�I�f像も浮かびますまた催眠状態に陥った時もあります�B自�Eの一歩手�O(催眠で自�Eの一歩手�OまでできるとTVで昔言っていました)までされました またメールします

投稿者 佐藤真郷 : 2006年08月09日 13:22

 盗聴されていると強く思えたり、音声が聞こえたりする場合、統合失調症である可能性が否定できません。

 おそらく、苦しく、不安で、不都合を色々抱えてしまうのではないかと推察しますが、その場合、いちど精神科か心療内科を訪ねて相談してみるのも、一つの手ではないかと思います。

 統合失調症の方が、症状が出ているとき(音声が聞こえるときなど)、自分で自分をくすぐると、他人にくすぐられるのと同じくらいくすぐったく感じる、と聴いたことがあります。
 もちろん、くすぐったくなかったとしても、統合失調症でないとはいいきれませんが。

投稿者 鹿野 司 : 2006年08月10日 11:35

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