科学常識チェック?
5月1日付の読売オンラインに、『科学常識このぐらいは――目安作り、文科省乗り出す』という記事がありました。
ちょっと古いネタだけど、知らない人もいると思うからいちおう紹介しておこう。
この中に、科学常識チェックというのがあって、それを記事のオリジナルの文部科学省の資料から引用すると、
(1)地球の中心部は非常に高温である
(2)すべての放射能は人工的に作られたものである
(3)我々が呼吸に使っている酸素は植物から作られたものである
(4)赤ちゃんが男の子になるか女の子になるかを決めるのは父親の遺伝子である
(5)レーザーは音波を集中することで得られる
(6)電子の大きさは原子の大きさよりも小さい
(7)抗生物質はバクテリア同様ウイルスも殺す
(8)大陸は何万年もかけて移動しており、これからも移動するだろう
(9)現在の人類は原始的な動物種から進化したものである
(10)ごく初期の人類は恐竜と同時代に生きていた
(11)放射能に汚染された牛乳は沸騰させれば安全である
答え
1:正 2:誤 3:正 4:正 5:誤 6:正 7:誤 8:正 9:正 10:誤 11:誤
この問題の、日本の正答率がわずか54パーセントというのは、ちょっとがっくりきちゃうよねえ。
なにしろ、こいつは二択問題なんだから、当てずっぽうでも50パーセントにはなるはずなんだから。
しかし、ぼくもあまり大きな事はいえなくて、実は3番を間違えちゃったんだよね。
と、いうのも、酸素は植物だけじゃなくてシアノバクテリアなんかも作っているじゃないかと思ったから。
ところが後から調べてみると、シアノバクテリアも分類上は植物だった。どはー、シアノバクテリアって原核生物だから植物とは別物だと思っていたよ。
それにしても、この問題、あまり考えすぎると正解できないものみたいだ。
たとえば(7)番の、「抗生物質はバクテリア同様ウイルスも殺す」という問題は、不適切問題だという。と、いうのも、現代の抗生物質は定義が広がっていて、制がん抗生物質や抗ウイルス抗生物質というものが存在しているから。
それから、(6)の「電子の大きさは原子の大きさよりも小さい」も、うーん、量子論的に考えると大きさといわれてもなあ、という感じがするよね。
こうしてみると、この設問は、科学の常識を問うものとは、ちょっと毛色の違うものなんじゃないかという気がする。
そういうことより、創造説と進化論ではどちらが正しいかみたいな、もっと一般常識的なところを問うているような気がする。
それからこのテスト、問題文が微妙におかしいという意見もネット上で多数でている。
その原因は、どうやら原文にあるらしい。詳しくは
幻影随想の、あんまり科学的じゃない文科省の「科学常識チェック」を参照のこと。ここのページは非常に詳しく分析していて面白い。
最終更新時間 2005年05月09日 10:46
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» [science]「科学常識チェック」のチェック from bewaad institute@kasumigaseki
先日のエントリで取り上げた科学常識チェックですが、次のような興味深い指摘を鹿野司さんがなされています。
こうしてみると、この設問は、科学の常識を問うものとは... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2005年05月11日 06:41
科学記事なのに、日本語のお勉強になってしまいそうです。
日本の文部省なのに、翻訳文献を利用する発想が大問題です。
現実のビジネス会話でも、説明不足や価値観の相違による、意見の食い違いが多々あります。
物事の因果関係を正確に認識しても、その認識を共有しないと
正確な会話は成立しないかもしれません・・・ネ1
投稿者 くまざき : 2005年05月18日 13:47










