ハマグリが大変な事になっているらしい
しばらく前に友達に聞いた話なんだけど、ハマグリが今、大変な事になっているらしい。
なんでも、一般に売られているハマグリの大半が、「ハマグリ」の和名を持つ古くからの一般的な食用種ではなくなってしまっているんだと。
『文字通りのハマグリわずか 市民団体が店頭調査』によると、8都県84商品を購入して調べたところ、古くからの食用種のハマグリはわずか4種だけ。
大半が中国、朝鮮半島でとれるシナハマグリで、それと外洋種のチョウセンハマグリのケースも多い。
ちなみに、チョウセンハマグリというのは朝鮮のハマグリというワケではなくて、国内産で、外洋に面した浅海の砂底に棲むハマグリのことらしい。漢字でも「汀線はまぐり」と書くのであって「朝鮮はまぐり」ではないという説がある。でも広辞苑とかには朝鮮で載っているなあ。
日本の主な生息地から消滅している一方で、中国大陸と朝鮮半島からシナハマグリが年間約3万トンも輸入され、国内で広く流通している。生きたままで輸入されたシナハマグリは伊勢湾あるいは有明海で蓄養されてから出荷され、さらに二次的に日本各地の干潟で出荷まで蓄養あるいは放流されているらしい。
とのことなので、確かにこれでは、古くからのハマグリがいなくなるのも無理はないよねえ。
シナハマグリの大量輸入や畜養が始まったのは最近でもないようだし(少なくとも20年くらい以上前)、『蒲郡の「はまぐり」談義』によると、今ではハマグリとシナハマグリの交雑が進んで、模様だけがハマグリの「日本産シナハマグリ」なんてものを鮮魚店頭で目にする事もあるそうだ。
友人は「安いハマグリを食べるために、固有種であるハマグリが駆逐されてもいいのかどうか、ハマグリの遺伝子を保持することが大事なことなのかなど、なんかいろいろ悩んじゃった」といっていた。
でも、まあぼくは、ハマグリの生態系が乱される事くらいしょうがないんじゃないかなと思う。
一般論として生態系を守ることは大事な事だけど、それはあくまで人間の利益になるからやることなのだ。
このケースの場合、日本ローカルの品種は滅ぶかも知れないけれど、交雑できるほど近縁のシナハマグリが存続していくわけだし、なんといっても日本人がこれからもハマグリ「のようなもの」を食べていけるって事が重要だ。
ちなみに、それぞれのハマグリに味の違いが有るのかというと、これがどうもはっきりしないんだよね。
まあ、チョウセンハマグリについては、やや固く味が劣るという説がある。
でもシナハマグリについては、とくに違いがあるという意見が見つけられなかった。実際、すでに市販品の大半がこれだし、昔に比べてハマグリが不味くなったという話も聞かないので、たぶん大差ないようには思うけど。
最終更新時間 2005年05月23日 15:20
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遅まきながら
上記の調査を行ったグループです。実は代用品のシナハマグリもその役目を果たせないほど減っているのです。天然の活きた食材をバレンタインのチョコレートのように売ってしまうことが問題なのです。「食べさせられている」と言う自覚はないとは思いますが、国内産だけで需給バランスをとっていたころは、年間消費量は1.3万トン程度でしたが、現在では2.3万トンに達しています。統計では一人が年間500粒のハマグリ類を消費している換算になります。加工品である佃煮・しぐれ煮は、ベトナム産のミスハマグリが使われています。ミスハマグリは代用品の代用品ですね。外食で食べられるものも全国展開されているところはこの傾向にあります。韓国最大のシナハマグリ産地セマングムでは、干拓事業が仕上げに入っています。世界の工場と化した中国沿岸でも漁獲の量・質とも確実に下がっています。
関西には「食い倒れ」と言う言葉がありますが、東アジアにおけるハマグリ類流通消費は、「食いつぶし」と呼べるような行為です。東アジアにシナハマグリを供給している国は、国民の栄養不良率57%の北朝鮮です。もちろん最大の消費国は日本です。この収益が北朝鮮の軍事力を支えている事実も忘れてはいけません。ひな祭りに巷で売られている「中国産」と記されたシナハマグリのかなりの部分は、中国で蓄養(一時保管)された北朝鮮産です。
付記されている「蒲郡でハマグリ発見」はともかく、失われ劣化し続けてきた日本の内湾生態系回復の象徴としての価値は、Metrix Lusoria発見にはあります。わたしたちは、この記事がより真実味を帯びて語られるようにと地道な活動を続けています。そして、一般生活者の皆さんに、国内だけではなく、さらに失い続けている近隣アジア諸国にも目を向けてほしいと思います。
投稿者 アジアの浅瀬と干潟を守る会 山本茂雄 : 2006年04月01日 00:58










