インテリジェンス・ダイナミクス研究所について思う事
インテリジェンス・ダイナミクス・シンポジウムに行って感じた事。
インテリジェンス・ダイナミクスというのは、知能研究の新しいとり組み方に対して与えられた名前なんだけど、一般的にはあまり知られていないものだと思う。
それもそのハズ、これはソニーのインテリジェンス・ダイナミクス研究所所長、土井利忠さんの作ったものだからだ。
つまり、学問とかの一ジャンルとして確立した名前ではなくて、ようするにソニーの知能へのとり組みかたに冠された名前なんだよね。
でも、この名前には、ソニーが知能研究の一つのムーブメントを作っていくんだという、意気込みが込められているんじゃないかと思う。
インテリジェンス・ダイナミクスでは、これまでの人工知能研究にあった限界を越えていこうと考えている。
たとえばその一つとして、「脱・作り込み」ってのがある。
これまで、たくさんのロボットのデモが行われてきたけれど、それらはすべて基本的に「作り込まれた」ものだった。
つまり、事前にこういう事が起きるだろうと予測をして、それに対応するプログラムをあらかじめ作って動かしていたわけだ。
だからそのデモは、それほど融通のきくものじゃない。決められたパターンをなぞっているに近くて、アドリブなんかは不可能だったんだよね。
実際問題として、回りの状況がほんの少しでも想定外になると、とたんに身動き取れなくなってしまう。
そういう時、これまでは人間が一生懸命新しい状況に対応したプログラムを書いて、ロボットに入れ直してやるしかなかった。でも、そのやり方には限界がある。
インテリジェンス・ダイナミクス研究所でやろうとしているのはそれとは全く違って、想定外の状況に直面した時、ロボット自身に新しい対応を学習させるという方法だ。
キュリオを使って、現時点でやられているデモ(ITmediaの記事に詳しい)は、まだまだ初歩的なもので、作り込みをすればもっと格好良く、見栄えよく行う事ができる。
でも、インテリジェント・ダイナミクス研究所では、決してそういうやり方はしない。プログラムをし直すのではなく、ロボットにその環境で教示するなりしていく。
もうそう決めちゃったのだからそうする。そういう意気込みを持ってやっているというんだよね。
インテリジェンス・ダイナミクス研究所は、一見すると、キュリオを市販するための、ソフトウェア開発部隊に見えるかも知れない。
でも、本当のところは、キュリオというプラットフォームを使って、機械知性というものについての、かなり腰の据わった、基礎研究をやる場所という感じがするんだよね。
最終更新時間 2005年04月13日 12:43
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人類を越える次の存在は「機械知性」である、というのはよくSFで語られますが、最近この考えはなんだか必然のように思えます。その機械知性はターミネーターのように決して争う関係ではなく、人類の息子・娘のような感じで。
現在の人工知能研究は、生命の進化でいうと、まだ原生動物のような段階かもしれませんが、その来る時への過程の一部であって欲しいですね!
投稿者 to : 2005年04月14日 00:34










