国際標準の使い方
『事業戦略への上手な国際標準化活用のススメ』という資料を見つけました。
経済産業省 産業技術環境局 標準企画室の案内には、《この小冊子では、企業の経営者や事業戦略を担当する第一線の管理者が、国際標準化に取り組む意義について理解され多様な形態による国際標準化の戦略的な活用を図っていただくために、国際標準化の基礎知識とともに、戦略的な取り組み方に関する事例や考慮すべきポイントを紹介しております。》とあります。
4ページ目からの「2.なぜ国際標準化に取り組むのか ― 企業にとっての標準化の意義と役割―」では3つの意義が書かれています。
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(1)企業にとっての標準化の意義
①市場創出/市場拡大
②生産・研究開発の効率化
③競争環境の整備と付加価値創造
(2)研究開発から市場化までを結ぶツール
(3)標準化と他の方法の組み合わせによる収益確保
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なるほど。
特に(3)の《企業が標準化活動に参加する理由は、もちろん公的な社会貢献という側面もありますが、なによりもまず自社にメリットをもたらすものであることを再認識すべきです。企業の中で国際標準化を担当する技術者は、業務の合間にボランティア的に活動をしており、会社からは業績に貢献していないという目で見られる例が少なからず見られます。しかし、それは会社も担当の技術者も標準化を利益とは関係ないものと考え、戦略的に活用していないからに他なりません。》
個人的には《企業の中で国際標準化を担当する技術者は、業務の合間にボランティア的に活動をしており、会社からは業績に貢献していないという目で見られる例が少なからず見られます。》というのは、事実だと感じます。
標準化に関係している方のノウハウは一朝一夕に身に付くものではなくて、育成に何年もかかるというのが実際だと思います。企業は、まあ業績が思うように上がらないこともあって、短期的利益に目が向き、長期的な視点で見たときにのみ利益につながる活動には無関心に近い。
誰かが言い出して、市場を喚起し続けて何年もたって、運良く(本当に「運良く」)世間で関心が集まってきたら、そういう状況になったときに初めて企業は興味を持つのでしょう。おいしそうな実がなっているということが認知されてからしか動きません。それが悪いということではなくて、それが「普通」のことだと私は思います(だって、会社というのは利益追求の集団なのだから)。
ですから文の後半。《しかし、それは会社も担当の技術者も標準化を利益とは関係ないものと考え、戦略的に活用していないからに他なりません。》と、ストレートに言い切るのは難しい面もあるのではないでしょうか。
書かれているストーリは次のようなものを想定しているのではないかしら。
標準に携わる→市場の喚起と、会社の利益につながる活動をする→市場が立ち上がり、利益が出る
でも、経験的には次のようなストーリの方が現実ではなかなぁ。
標準に携わる→市場の喚起と、会社の利益につながる活動をする→(この間、何年も経過)→市場は思ったほど立ち上がらない=会社は我慢できなくなる
そのあとは分かれて、”→担当者は配置換えされる”か、”→開き直って「標準」命の人になる”。後者だけが標準のノウハウを備えたプロになるというわけです。つまり「標準のプロ」はほとんど生まれてこないというのが私の意見になります。
私は、前者組ですかね。
最終更新時間 2007年12月11日 10:30
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