資料・トピック44 せんとくん&東京国際アニメフェア2008
すっかり日にちが開いてしまい恐縮です。ゴールデンウイーク中ですが、いかがお過ごしでしょうか。
前回ご紹介した地方自治体のオリジナルキャラクター関連のトピックでは、平城遷都1300年祭マスコットキャラクターの名前が「せんとくん」に決まった、と4/15に発表されました。
一方、同じ4/15には奈良県内のデザイナーで結成された「クリエイターズ会議・大和」がマスコットキャラ公募を開始するという独自の動きも明らかになりました。
その結果、特に4/16-17にかけて国内のブロガー達が一斉に書込みをするなど、関心の高さが裏付けられる形となっています。
さらに4/19には、大阪府立大経済学部の荒木長照教授と田口順等氏による、宣伝効果が約15億円との発表が話題を呼びました。
NHK・民放キー局28番組で1時間52分2秒、広告料換算で約14億7000万円(放送広告料金表2007を使用)、全国紙の記事段数などで約1333万円(新聞広告料金表2007を使用)だそうで。荒木教授は、これらメディアで紹介された意見が、多くのネットニュースやブログ書込みを介して一気に伝播していったのでは、と推察されています。
また、荒木教授はブログ書込み内容の傾向も分析しており、批判的な意見が全体の6-7割を占めたことから、「露出度が高まるほどマイナスイメージが増幅する。現状では失敗路線だ」と指摘しています。
童子に角を生やしたことによる違和感や嫌悪感をあげる人、ネタとして興味本位で取り上げる人、様々な意見がありますが、ブログ書込み内容をみると、2/24(地方版:奈良県のみ)と3/2(大阪版・朝刊一面)の新聞報道をきっかけとして大騒ぎになった頃と比べ、「せんとくん」と名前が決まって以降はネガティブトーンのものが大幅に減ってきており、沈静化に向かっているようです。
一連の報道やブログによってどのような情報が伝播したのか、肝心の平城遷都1300年祭自体の内容告知や関心度アップにどれだけ結びついたのか、地元住民や仏教関係者の感情論も含めた支持変化は、そして最終的に2010年の観客動員やグッズ販売実績などに結びつくのか等々、極めて興味深いケースとして検証する価値がありそうです。(個人的には当初の違和感が薄れ、妙な愛着も出てきました。慣れってすごいんだなあ、と実感してます)
さて、すっかり旬の時期を逃してしまいましたが(すみません・・・)、3/27-30に開催された「東京国際アニメフェア2008」についてのコメントを少しばかり。
開催終了報告リリースによると、来場者数が過去最高の延べ126,622人(前年比117.6%)で、初年度2002年から2.5倍が来場するに至っています。これは、東京ゲームショウ2007(193,040人:前年比100.3%)には届きませんが、東京おもちゃショー2007(111,619人:前年比124.1%)を上回る来場者数です。
発表内訳によると、3/29(パブリックデー初日)に来たプレスの取材人数が前年比176%と激増しており、メディアの注目度が窺えます。
ネットニュースでは産経ニュース、毎日まんたんウェブや、インプレスのAV Watch・Robot Watch、ITmedia +D Gamesなどで特集されました。(蛇足ですが、asciiやファミ通.comではコンパニオン特集も)
出展ブースについてのレビューはCharaBiz.com(こちらとこちら)を、イベントを取り巻く環境については「アニメ!アニメ!」のレポートが詳しいので、興味をお持ちの方はご一読下さい。
オリジナルキャラクターでは、手塚プロとファンワークスのコラボ『やわらかアトム』やリリーフランキーとのコラボ『アトムくん』、そして「豆しば」などが、キャラクター自体を活性化し、ブランディングする試みとして興味深かったです。
また、今年で6年目のクリエーターズワールドに加え、ファンワークスの「東京オンリーピック」など、新人クリエーター発掘の試みが動画サイトの隆盛と合わせて活発化しつつある印象を受けました。
新作アニメ発表や、パブリックデーのファミリー層キャラクターショー、コア層向け声優ショーなど、ファン向けイベントの場としてもかなり浸透してきた感があります。
来年開催(3/18-21)に向け、早くもイメージキャラクターを募集開始していますが、今後は、従来のテレビアニメを核としたマーチャンダイジングやDVDソフト発売などで利益を得るビジネスモデルの枠にとどまらず、キャラクタービジネスやゲーム・ネット・エンタテイメント系など国内外の周辺産業との連携・協業が進んでいくものと思われます。
その際には、今の日本を象徴する文化・コンテンツ産業として、経済産業省や東京都など各種官公庁や自治体・公的団体が積極支援を行うケースもさらに増えていきそうです。
今回は以上です。それではまた。
最終更新時間 2008年04月30日 15:50
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