資料・トピック38:ご当地キャラクターの現在・その2
ご無沙汰しているうちに、すっかり秋が深まってきました。
本日から東京ビッグサイトで開催されている国内最大規模の商品化権ビジネス・トレードショー「LICENSING ASIA 2007」のプロモーションセミナーにて、『企業コミュニケーションにおけるキャラクター活用効果とその事例』をテーマに前半パートを担当します。11/2(金)の11時~12時半ですので、ご興味をお持ちの方はぜひ。
さて、前回の既存有名キャラクターに続き、今回はオリジナルで開発したご当地キャラクターについての考察です。
一般的に、企業や自治体がテレビCMや販促キャンペーン、イベントなどコミュニケーション活動のために作ったオリジナルキャラクターの多くが「親しみ・和み系」として消費者に認識されていることを、以前ご紹介しました。
消費者との心的距離を縮め、ファミリー層への幅広い浸透をはかることがコミュニケーション活動の目的である場合、これら「親しみ・和み系」キャラによる親しみやすさや安心感の訴求は確かに効果的です。
地域や場所を限定して展開されるご当地オリジナルキャラクターでも、愛・地球博の「モリゾー&キッコロ」(以前の紹介記事はこちら)や中部国際空港の「セントレアフレンズ」(以前の紹介記事はこちら)、新東京国際空港の「クウタン」などは、まさにこのパターンだといえるでしょう。
他にも、やはり以前ご紹介した、いわゆる “ゆるキャラ”といわれるような地方自治体による国体イメージキャラクター達なども、それなりに地元住民の支持を集めているようです。
そのような中、1999年に登場した種子島の「離島戦隊タネガシマン」をさきがけに、「元気・活力系」あるいは「懐かし系」に分類されるようなご当地型のローカル戦隊・ヒーローが複数登場し、「地域活性化」などをテーマに活動し続けています(Wikipediaの「ローカルヒーロー」を参照ください)。
最近の代表例は「超神ネイガー」です。秋田県民の、秋田県民による、秋田県民のための “海を、山を、秋田を守る、秋田発・地産地消ヒーロー”として、2005年にデビューしました。“なまはげ”がモチーフのヒーロー、という意外性が面白いです。
アトラクションショーをベースに、ラジオ放送やCM、各種グッズなど地元での露出、テーマソングCD(「アニキ」でおなじみの水木一郎氏が熱唱してます)やコミックの全国発売などが展開されており、平成18年度には「NHK東北ふるさと賞」を受賞、WikipediaやLivedoor Newsでも紹介され、ファンサイトもあるなど、地域の顔として注目され続けています。
和歌山の「紀ノ國戦隊 紀州レンジャー」も同様のコンセプトによるローカル戦隊ヒーローで、同じく2005年にデビューしました。コミカルな三頭身デザインですが、戦隊シリーズの本家・東映から正式に許諾されており、実は正統派です。
公式ブログで紹介されているように日々活動を続けており、最近は10人目の仲間カキレンジャーも登場したそうです。
これらの企画を立案する人達は30~40代の男性が多いようです。筆者同様、彼らが子どもの時に慣れ親しんだのがテレビヒーロー番組だったという背景には大いに頷けるものがありますが、これらローカルヒーローの活躍によっていかなる効果が期待できるかを考えてみました。
1)ツッコミどころが満載で、ネタとして話題を集めやすい。その際に地元の名物や特産品も地域内外にアピールできる
2)色違いなどで複数のキャラクターが出せて、好評の場合、新キャラの追加も容易
3)地元デパート・スーパー・遊園地などファミリーが行く場所でヒーローショーが出来て、男の子にリアルな体験を与えられる
4)地域団体やスタッフ間の共通の話題となるなど、インナーコミュニケーションの場として機能しやすい
メディア露出の少なさなどから、地方発のオリジナルキャラクターは宿命的にスタート時点での知名度が見込めないものが殆どです。
そこで、既に確立された物語や世界観をベースとした “お約束”として定番化されたヒーロー番組ストーリーをパロディ的に展開することで、敢えて細かい説明をせずとも、特産品、観光名所、有名人など地域固有の資産を容易にアピールできる効果があるのではないでしょうか。
WEBの普及に伴い、ファンサイトや掲示板、個人のBlog、動画サイト(Youtube・ニコニコ動画など)にCGMのネタとして話題を提供することで、さほどコストをかけずとも地域の枠を越えて広がる可能性も高まってきているようですし。
ただ、こういったローカルヒーロー達の中には、次第に活動縮小、あるいは活動停止してしまったものも多いようです。
ご当地オリジナルキャラクターが“地域の顔”として浸透し、地域活性化に貢献するためには、地元の人達が気軽に参加できる場をリアル&ネット上に設けて、地道な活動を応援し続けるファンを増やしていくことが必要不可欠となってきます。
この辺りは、アルビレックス新潟などに代表されるJリーグチームの地元サポーターによる活動と相通じるものがあるかもしれません。
蛇足になりますが、先日同僚からいただいたお土産の菓子は、佐渡の「離島戦隊 サドガシマン」でした。(残念ながら公式サイトはまだないようです)
新潟県内の高速SAではよく見かけるそうで、このような他社製品との差別化や話題性作りといった側面の効果だけでも、ご当地オリジナルキャラクターには意味がありそうです。
それではまた。
最終更新時間 2007年10月31日 11:57
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杉並区産業経済課アニメ係の田口と申します。
ブログいつも拝読させていただいています。
また、ライセンシング・アジアのセミナーは、年代・性別・キャラクター特性などをマップ化され、大変分かりやすい内容でした。
キャラクターファンへのアプローチの有効性を認識することができ、参考になりました。
ところで、杉並区は、昨年8月に公募で選定した区のキャラクター「なみすけ」を幅広い方々に親しんでいただくために様々な活動を行っております。
区開催事業等の活用はもちろんですが、ライセンシング・アジア2007への出展、株式会社ファンワークスさんへの管理委託、ブログの開設など試行錯誤している状態です。
自治体キャラクターを育てていくポイントや成功例があれば、貴ブログで掘り下げていただけると大変参考になります。
突然の書き込みで、勝手なお願い誠に恐縮でございますが、よろしくお願いいたします。
投稿者 田口昌実 : 2007年11月12日 13:25
田口さま
コメントありがとうございます。
ライセンシング・アジアのセミナーをお聞きいただきまして、感謝しております。
杉並区の「なみすけ」については、キャラ自体のユニークさと、ブログなどでの活発な活動に、最近注目しておりました。とてもポテンシャルの高い、とてもよいキャラだと思います。
自治体キャラクターを育てるポイントですか。。。
イベント、ブログなどの活動によってネタとしての話題を提供することや、グッズで絆をつくることなどはもちろん効果的ですが、いかに地元の皆さんに愛され続けるか、いかに一貫性と継続性を持って活動を続けていくかが重要です。
あまりレギュレーションで縛っても、ほったらかしでも良い結果にはならないですし。
このテーマについては、近々当ブログで言及させていただきますね。
それでは、今後ともなにとぞよろしくお願い致します。
投稿者 野澤 : 2007年11月12日 22:12
野澤 さま
>地元の皆さんに愛され続けるか、
>いかに一貫性と継続性を持って活動を続けていくかが重要
コメントありがとうございました。まさにおっしゃるおとりだと思います。
ブログを楽しみにしております。
それでは、今後ともよろしくお願いいたします。
投稿者 田口昌実 : 2007年11月13日 13:20










